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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

転院に至らず

2021年03月10日 | Weblog

 がんセンター呼吸器内科から肺癌の81歳男性に転院依頼があった。ただし酸素吸入4L/分ということで、転院前に亡くなる可能性もあるということだった。

 今年の1月に左頸部(リンパ節)の腫脹を自覚した。当市内の方で、市内のクリニックを受診して、胸部X線で肺癌が疑われた。2月半ばにがんセンター呼吸器内科に紹介された。

 がんセンター受診時には、両側系部・縦隔・肺門に多数のリンパ節腫脹があり、肺内転移・癌性胸膜炎、脳転移もあった。頸部リンパ節の生検で肺線扁平上皮癌StageⅣと診断された。

 もともと慢性閉塞性肺疾患(COPD)もあった。全身状態不良として、そのまま入院していた。治療は不可能で、緩和ケア(急変時DNAR)の方針となった。

 当院の一般病床が現在一病棟だけという事情と、お得意様?の地域の基幹病院からの転院が続き、翌々週の転院になっていた。転院予定日の2日前にがんセンターで亡くなりましたと報告が来て、転院はなくなった。

 地域医療連携室の職員と、病状と酸素吸入量から、転院まで持つかなあ、という話はしていた。基幹病院の呼吸器内科の先生(以前当院にいた)だと、外来で診て治療の対象にならないと判断すると、そのまま外来から(その日のうちの)入院依頼をしてきたりする。「先生~、いつものお願い~」。

 

 今週の月曜日から、職員の新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった。月曜日は3月いっぱいで移動する先生方が受けた。当方は火曜日に受けた。

 注射が結構痛いという話だったが、注射自体は案外痛くはなかった。ただその後に、注射部位の痛みが続いている。発熱や倦怠感はない。3週間後に2回目分のワクチンが来るかどうかという問題もあるが、とりあえずちょっとだけ免疫が付く?はず。

 3週間目に2回目のワクチンが届けば、退職(移動)する先生方もぎりぎりで接種できる。ただ3月から有給休暇の消化と引っ越しの作業が始まるので、移動先からワクチンだけ打ちにくる先生もでそうだ。

 20数名いた医局の先生方も、次々に退職(移動)して、4月からは11名程度になる。赴任した時には30数名だったので、寂しい限りだ。

 救急対応が思ったようにできなくなるので、消防本部にその旨を説明することになっている。臨時医局会で当直をどうやって回すかという話が出た。

 

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