午前中に、内科医院から心不全の71歳男性が当院の循環器科に紹介されてきた。大動脈弁閉鎖不全症があり、EF24%と心機能が著しく低下していた。
普段の処方は降圧薬4種類と高尿酸血症の処方だけで、血圧は180/80と高く(ARで脈圧↑)、利尿薬の処方はないので、まずラシックス静注で利尿がつけばいけそう?(非専門医の感想)。
お昼に会った時に、「いやあ、何でもコロナウイルスの影に見えちゃうよ」と言っていた。鑑別に困るということではなくて、一瞬頭をよぎるという意味だ。まあ、この時期は仕方ないか。これで、特発性間質性肺炎の患者さんが来たら、鑑別できなくて途方にくれるかもしれない。
心電図では正常洞調律でstrain patternを呈するLVHの所見がある。胸部X線・CTでは心拡大・胸水貯留・(肺門部から広がる)肺うっ血を認める。WBC6500・CRP1.2で、BNP1068と著明に増加していた。これは心不全で問題ないだろう。
金曜日に80歳代男性が高熱で救急外来を受診した。右肺門部肺癌と肺気腫(喫煙継続中)があり、肺炎を併発していたが、気腫性変化に浸潤影が被るので間質影様に見えなくもない。当直の眼科医がコロナウイルスではと慌てたそうだ。
疫学的にも、画像としても違うと思うが(100%の否定はできない)、入院した時に疑い例扱いになったので、今日PCR検査を提出した。セフトリアキソンで解熱軽快しているが。