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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

一瞬コロナかと頭をよぎる

2020年04月20日 | Weblog

 午前中に、内科医院から心不全の71歳男性が当院の循環器科に紹介されてきた。大動脈弁閉鎖不全症があり、EF24%と心機能が著しく低下していた。

 普段の処方は降圧薬4種類と高尿酸血症の処方だけで、血圧は180/80と高く(ARで脈圧↑)、利尿薬の処方はないので、まずラシックス静注で利尿がつけばいけそう?(非専門医の感想)。

 お昼に会った時に、「いやあ、何でもコロナウイルスの影に見えちゃうよ」と言っていた。鑑別に困るということではなくて、一瞬頭をよぎるという意味だ。まあ、この時期は仕方ないか。これで、特発性間質性肺炎の患者さんが来たら、鑑別できなくて途方にくれるかもしれない。

 心電図では正常洞調律でstrain patternを呈するLVHの所見がある。胸部X線・CTでは心拡大・胸水貯留・(肺門部から広がる)肺うっ血を認める。WBC6500・CRP1.2で、BNP1068と著明に増加していた。これは心不全で問題ないだろう。

 

 

 金曜日に80歳代男性が高熱で救急外来を受診した。右肺門部肺癌と肺気腫(喫煙継続中)があり、肺炎を併発していたが、気腫性変化に浸潤影が被るので間質影様に見えなくもない。当直の眼科医がコロナウイルスではと慌てたそうだ。

 疫学的にも、画像としても違うと思うが(100%の否定はできない)、入院した時に疑い例扱いになったので、今日PCR検査を提出した。セフトリアキソンで解熱軽快しているが。

 

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