今日は基幹病院呼吸器科から、肺癌の67歳男性が緩和ケア(BSC)目的で転院してきた。間質性肺炎で通院していたが、左胸水貯留があり、胸水細胞診で腺癌と判明した。酸素吸入を継続する必要があり、歩行できなくなっていた。MSコンチン60mg/日を内服している。一人暮らしで自宅には帰せないため、入院を続けるしかない。
紹介状には、やっと身元引受人を探しました、とあった。その身元引受人が関東から来ていた。兄(異腹)とその息子だった。ずっと連絡もなく、今回連絡を受けてから数十年ぶりで会ったらしい。ちょっとした病状の変化で連絡を受けても困ると思われたので、その辺を訊いてみるとそうだと言う。決定的に悪化した時のみ連絡することを確認した。予後1~3か月だろうか。
昨夜、当直帯で内科に2名の入院があった。当直の外科医が入院の指示を出してくれた。一人は80歳代半ばの男性で以前にも誤嚥性肺炎で入院していいる。今回も両側肺炎だった。ゾシンで治療を開始していて、今日は解熱している。
もう一人はパーキンソンで神経内科に通院している60歳代後半の女性で、数日前から(1週間?)食事が摂れないという。息子と娘が同居している。日中は一人で過ごしている。もともとやせているのだろうが、さらに体重が減少していた。アリセプトとネオドパストンが処方されている。食道癌の手術を受けているが、すでに5年以上経過していて、助かったものと判断された。嚥下障害や食道胃の問題ではなく、介護の世話をされていないためのように思われた。今日の昼から食事を出したが、案外食べられた。2名とも当院らしい入院だ。
来週はその基幹病院の腫瘍内科から原発不明癌の80歳代男性が転院してくる。多発性骨転移があり(肺・肝転移もある)、大腿部には疼痛対策としての放射線治療を受けている。放射線治療が終了した日の翌日の転院を依頼された。