なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

95歳の脳梗塞

2012年07月16日 | Weblog

 95歳女性。高血圧症・心房細動で内科クリニックに通院していた。ふだん畑で出て作業をしていたという。昨日から食べなくなって、動けなくなった。右半身の動きが悪いのに家族が気ついた。休日の内科日直をしていたが、救急隊から受け入れ要請がきて、ずいぶん高齢だなあと思ったが、来てもらった。なんとか会話はできるが、時々むくっと起き上がる。頭部CTで脳出血はなかった。頭部MRIで左頭頂葉に脳梗塞があり、中心部にまだらに出血もあった。心電図で心房細動があり、脳塞栓だった。嘔気があって少し吐いていた。入院で経過をみることにした。介助で車いす程度でも仕方ないが、なんとか食事を嚥下できればといいがと思った。抗凝固剤ではなくて、抗血小板剤(バイアスピリン)が処方されていた。本来はワーファリンだが、95歳にワーファリンを処方してPT-INRで調整するかといわれれば、やりにくい。おそらく毎回受診しているのではなくて、家族が薬だけもらってきたりするような受診では、バイアスピリンもやむを得ないのかもしれない。新規の抗凝固剤が良いのかもしれないが、時期的にまだ微妙なところだ。

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