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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

両側尿管結石

2023年10月11日 | 泌尿器科疾患

 10月9日(月)の早朝に左側腹部痛・嘔吐の55歳男性が救急外来を受診した。8日(日)の当直の先生が対応していた。

 その日の早朝からの発症で側腹部痛が間欠的だったが、程度がひどかったためか救急要請していた。呼吸器症状はないが、微熱があったので、コロナ・インフルエンザの迅速検査から始まった。(いずれも陰性。発熱外来の決まりなので看護師さんが最初に検査している)

 点滴をして、ブスコパン注とプリンペラン注を行っていた。検査したりしているうちに、症状は軽減した。(腹痛・嘔吐での治療だが、消化管を動かすのか、動きを止めたいのかわからない治療になってしまう。使用するならプリンペラン注に、アセリオ=アセトアミノフェン注か尿管結石ならジクロフェナク座薬がいい。)

 腹部CTで右尿管と左尿管に結石を認めた。右側の方が水腎症が目立つが、訴えは左側だった。(記載によれば急性胃腸炎疑いとしての撮影だったが、下痢はない。)

 通院している隣町の病院に行きたいと希望したらしいが、家族の意見もあってそのまま当院入院となった(どちらも泌尿器科はいない)。

 点滴と抗菌薬(セフトリアキソン)で治療が開始されて、症状としては治まってはいるようだ。尿管結石に尿路感染症(腎盂腎炎)を伴えば閉塞性腎盂腎炎で泌尿器科救急になる。(高熱が続き、バイタル不安定になれば即搬送)

 結石が小さくて自然排石が期待できるので、感染症として治まれば、内科で経過をみてもいいのかもしれない。

 

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前立腺癌

2023年10月01日 | 泌尿器科疾患

 前立腺癌の75歳男性が9月11日に入院していた。救急搬入時に見た内科の先生がそのまま入院で診ている。

 2022年11月10日(日)に尿閉で救急外来を受診していた。担当の外科医(大学病院から応援)は尿カテーテルを留置して、泌尿器科外来に回していた。

 泌尿器科で腫瘍マーカーが測定され、血清PSAが82.766と高値だった。前立腺MRIで前立腺右葉に腫瘍を認めた。鼠径部~外腸骨リンパ節への転移もあった。(泌尿器科医は非常勤)

 外来でホルモン療法が開始された。複合アンドロゲン遮断療法(combined androgen blockade:CAB)で、抗アンドロゲン薬のビカルタミド内服とLH-RHアナログ製剤のリュープロレリン皮下注だった。

 血清PSA値は次第に低下して、いったんは正常域になって、また上がり始めていたようだ。

 

 9月11日の搬入時には、腹水を認め、両側水腎症を呈していた。両側肺野に小結節(肺転移)も散在していた。胃小弯に結節(腫瘍)を指摘された。腫瘍マーカーのCEA・CA19-9は正常域だが、胃癌かどうかはわからない。

 前立腺癌はそれなりに治療されていたが、進行・転移と血清PSAは必ずしも一致しないのだろうか。胃癌かどうかが気になるが、病状的に上部消化管内視鏡検査は予定していないようだ。

 

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