横浜のほほん

横浜のはずれで、のほほんと暮らす男の見聞、考察、感想をつれづれに記す

センブリとツルリンドウ

2010-10-16 06:32:44 | 近所

2週間ほど前に見た芦ノ湖西岸のアケボノソウに実ができはじめていた。

熟すとどのような種子を飛ばすのだろう。





センブリ(リンドウ科)
アケボノソウの仲間のセンブリも咲いていた。
アケボノソウよりだいぶ背が低い。





花の模様などもアケボノソウよりおとなしい感じだ。
蜜腺もアケボノソウは花冠の先にあったがセンブリは根元のほうにある。






花冠は四裂しているものと五裂しているものがあるが、四裂のほうが多かった。







少し拡大して見ると、花冠の一裂片に2つづつある蜜腺の周りから白い毛が生えている。
アケボノソウが蜜腺に近づきやすくいのに、センブリのほうは虫に苦労させているような気がする。
どんな意味を持っているのだろう。






ツルリンドウ(リンドウ科)
同じリンドウ科でも蔓性のツルリンドウは今年伸びた細い竹にうまく巻きついて、
いくつも実らせるのに成功したようだ。






花冠の奥から頭を少し覗かせた赤い実。
葉の色が変わっているのも渋い。






さらに大きくなって顔が出てきた。






最後には花冠が落ちてしまう。





ツユクサ

2010-10-15 06:06:05 | 近所

ヒラタアブの仲間が飛んできてホバリングしながら様子を見ている。







しばらくしてツユクサに止まる。






ツユクサの花を撮ったのは久しぶりだ。






正面から見る。
青い色の内花被片と白っぽい外花被片に3種類の雄しべと1本の雌しべがある。、






上から見る。

正面の写真で一番下の2本の雄しべの葯はもっとも多くの花粉をつける。
一番上のπ型をした3本の葯はほとんど花粉を出さず仮雄しべ的だ。
真ん中の1本、λ型をしたものは少し花粉を出すのでヒラタアブもやってきたのだろう。






一組の苞葉の中の花序は数個の一日花を順に咲かせるようで、
この写真では咲き終わって子房が膨らんでいる3個と、これから咲くらしいのが見える。






熟してはじけると中に黒い種子が見える。



蕎麦を観て食べる

2010-10-14 06:33:41 | 近所

今年も近所の蕎麦畑で花を見てソバをく味わうイベントがきのう今日と行われている。






けっこう暑いためか蕎麦は「冷カケソバ」で長い行列ができたていた。。
ほかに「そばがきけんちん」も用意されていた。






4人の職人さんが蕎麦を打っていたが間に合わないほどのようだった。







畑に咲いているのは普通の白い花が大部分だった。







しかし一部にネパール原産の赤そばも例年のように植えられている。







竹筒に挿したソバの花がプレゼントされるのも例年通りだ。







畑の下に「そばは千年の味}という碑がある。




ヤブガラシとエビヅルの実

2010-10-13 07:14:56 | 近所

ヤブガラシ(ブドウ科)
近所でヤブガラシの実がなった。
東日本のヤブガラシは
実らないのが多いそうだが、我が家のある地域ではときどき実を見つけることがある。

5年前の記事で触れている。
ヤブガラシの実






ヤブガラシの花は朝の早いうちは雄しべがしっかりついているが、すぐに花被片とともに落ちて花柱だけが残る。
そしてオレンジ色の花盤がピンク色に変化する。






ヤブガラシは両性花で雄性先熟らしい。






エビヅル(ブドウ科)
近所の高校の擁壁から下がった蔓にエビヅルの実がなっている。





この色になるとかなり熟して食べることができるが果肉はそう多くない。






エビヅルはヤブガラシとちがって雌雄異株だけれど、雌花の花被片と雄しべが落ちた姿はヤブガラシと同じだ。

yoseyaさんのご指摘で、最後の写真の実はノブドウらしいです。   すみません。


森のうちそと

2010-10-12 07:09:21 | 近所

市民の森を歩いていると杉の木にたくさん穴があいていた。

アオゲラあたりが虫を探したのだろうか。





別の木には1cmぐらいの貝がついていた。
カタツムリなどの仲間でキセルガイというのがいるらしい。





林の中の湿った所にはいろんなキノコが生えている。
出会った人がダイコクシメジが採れたと話していたが、素人は手を出さない方が安全だ。

こんな妙なキノコを採る人もいないだろう。直径15cmぐらいはあるが名前も分からない。






明るい所へ出てくるとオトコエシが咲いていた。







オトコエシには イチモンジセセリやハチが集まっている。







中にヒゲが長くて胴も長いのがいた。







金色の毛も目立ち、キンケハラナガツチバチと呼ばれるハチのようだ。






ハチとはちがう姿のも来ていた。
一見ガガンボみたいだけれど、ずっと小さい。






ハギのほうへ飛び移ったのをよく見ると眼の形がアブだ。
お腹の独特な形からハラボソツリアブだと思われる。






オトコエシはこのように実る。
もう少ししてピンクに色づくときれいだろう。


OB会総会で作品展

2010-10-11 06:30:47 | 近所

会員の来場を待つ 趣味の作品展会場  (携帯で撮る)

昨日は会社のOB会だった。
9月までの異常な気候のせいか直前になってキャンセルする人が多かったが、それでも170名が参加した。
例年は外部のホールで行うのだが、今年はOB会創立35周年記念ということで会社を会場に借りた。
総会、懇親会のほかにアトリウムで趣味の作品展を実施するためだ。
絵画、ちぎり絵、写真、書、彫刻、工芸創作盆栽など100点近くの出展があった。
プロ級の作品も多数あり、OBたちの才能に感心する。
会場設営も前の日に自分たちでやって、来場者たちに喜んでもらえたので達成感がある。
きょうは後片付けに行く。

最近見たチョウ

2010-10-10 07:16:19 | 近所

モンキアゲハ
ヒガンバナには体の大きなアゲハの仲間が似合うような気がする。

市民の森の近くで見たのはモンキアゲハだった。





ホシホウジャク
そのそばのメドーセージでブンブン飛んでいるのがいた。
ハチかと思ったらホバリングしながら蜜を吸うホシホウジャクだった。






別のところで止まっていたのを見ると蜂ではなく蛾(スズメガ)の仲間だと分かりやすい。






ツマグロヒョウモン雄
いまの季節はヒガンバナのほかにアザミもチョウの人気を集める。






アカタテハ
アカタテハの後翅の裏側にある小さなブルーの模様がハート型に見えて面白い。






クロヒカゲ
森の中のほうではクロヒカゲがじーっとしていた。
吸水をしているわけでもなさそうだったが・・そろそろ活動を止める時期なのか。






笹の茎についていたスカシダワラ。中にクスサンの繭が入っている。
このような網で囲う目的はなんだろう。





シュウブンソウ

2010-10-09 07:10:38 | 近所

ヤブタバコ(キク科)
枝の先まで葉腋ごとに黄色い頭花を並べているヤブタバコ。
花は仲間のガンクビソウに似ている。煙草とキセルの雁首・・縁のある名前だ。






上部で分枝して幾本かの枝を横に長く延ばす。






シュウブンソウ(キク科)
瀬谷市民の森で茎の先20cmぐらいのところから3本の分枝を横に延ばしている花を見た。

ちょっと遅れたが秋分の日のころに咲くからシュウブンソウだろうか。





細い枝は1m以上も伸びて先端は地面につくほどだ。






やはり葉腋に小さな花を並べている。






同じキク科で分枝を長く延ばすところは同じだけれどヤブタバコとは属が違う。
ヤブタバコの頭花は筒状花だけだが、シュウブンソウには舌状花と筒状花がある。





小さい頭花をむりやりトリミング拡大してみると、筒状花や舌状花の形がなんとなく分かる。





東御苑つづき

2010-10-08 07:03:50 | 近所

あまり見なれない風景。

東御苑の藤棚に豆がたくさん生っている。






フジ(マメ科)
実が弾けるころはパチンパチンと賑やかかもしれない。

フジの実は養分をとって翌年の花に影響するとかで、このように残されているのは珍しい。






ナンテンハギ(マメ科)
野の草のナンテンハギには、そんな心配は無用だろう。






フタバハギともいう別名の由来の二葉の向こうに小さな豆が見える。






薄紫の花に来たのはツチバチの仲間か。

その花はマツムシソウ。園芸でおなじみスカビオサの仲間だ。






マツムシソウ(マツムシソウ科)
マツムシソウはキク科の花に見られる筒状花と舌状花の構成に似ているが、周辺の花も花弁もしっかりしている。






キンモクセイ

2010-10-07 07:09:01 | 近所

秋らしくなった皇居東御苑。

百人番屋の向こうに大手町のビル群が見える。





苑内のあちこちでキンモクセイの香りがしている。






キンモクセイ(モクセイ科)
我が家の近所では花が少なめで不出来の年かと思ったが、御苑では旺盛だった。






日本のキンモクセイはほとんど雄株ばかりらしい。






キンモクセイのそばに、少し薄い色の花をたくさんつけていたのはウスギモクセイ。






ウスギモクセイ(モクセイ科)
たしかに薄い黄色の花だ。
白い花のギンモクセイもどこかで見つけたいものだ。







ウスギモクセイは雌株も珍しくないそうだが、実はまだ見たことがない。

香りはキンモクセイほど強くない。






二の丸庭園






穂状の花

2010-10-06 06:46:24 | 近所

芦ノ湖の湖尻水門の近くに咲きのこっていた花。







1mぐらい直立した茎の先に白い花が咲き、下のほうは何段も実が並んでいた。







まだ花序が伸びず背が低いのもあった。
ヌマトラノオ(サクラソウ科)の仲間だと思うが、よく見る花穂と違う姿で迷う。






テンニンソウ(シソ科)
もう少したったら咲こうとしているのはテンニンソウのようだ。






テンニンソウの花序は円錐というよりは円柱。
伊吹山ではフジテンニンソウを見たが、テンニンソウはどのような姿で咲くのだろう。





ナギナタコウジュ(シソ科)
ナギナタコウジュも咲く準備をしていて、テンニンソウと似たような形だが、
テンニンソウは茎の周りに咲くのに対してナギナタコウジュは片側だけに花がつく。


イヌがいっぱい

2010-10-05 06:08:55 | 近所

芦ノ湖西岸、真田浜にヤマハッカのような花が大きな株を作っていた。






イヌヤマハッカ(シソ科)
林道の脇にもところどころ咲いていてヤマハッカの仲間だねえと話をしていた。






この株の花の上唇弁には斑紋がないのでイヌヤマハッカだろうか。

ヤマハッカ





イヌゴマ(シソ科)
湖尻のキャンプ場のところではイヌゴマもまだ咲いていた。






イヌセンボンタケ
倒木には小さなキノコがいっぱい。千本の名前をつけたくなる気持ちが分かる。






イヌとついているからには食用には不向きなのだろう。






イヌコウジュ(シソ科)
これは箱根で見たものではないが、イヌとつくシソ科の花としてイヌコウジュがある。






ヒメジソと似た花だが、葉の鋸歯や萼の形などで区別される。




ほかのシソ科でイヌトウバナは夏に家の近所でもいっぱい咲く。
イヌトウバナ



ツリフネソウとキク科3種

2010-10-04 07:20:09 | 近所

ツリフネソウ(ツリフネソウ科)
林道の脇でツリフネソウがひっそりと咲いていた。

近所で見るのより小型で可愛い。





キツリフネやホウセンカなどの仲間だ。






アキノキリンソウ(キク科)
ところどころで見られたアキノキリンソウはどれも背が低く頭花の数も少なかった。
伊吹山で見た旺盛なアキノキリンソウと別の花かと迷うほどだ。






モミジガサ(キク科)
目立たない花だがモミジガサもけっこうたくさんあった。






茎の先端につく花序の一つの頭花は5個の筒状花からなっている。






コメナモミ(キク科)
コメナモミを見たのはこの株だけであった。茎の先の頭花はまばらにつく。
  




頭花は10個ほどの筒状花と5個ほどの舌状花からなっている。
細く張り出した総苞片には腺毛がついていて、種子を遠くへ運ぶのに役立てるようだ。





ホトトギスとコケ、シダ、キノコ

2010-10-03 06:18:52 | 近所

ホトトギス(ユリ科)
芦ノ湖西岸歩道の全域にわたってホトトギスが咲いていた。






花期がちがうのかヤマホトトギスは見えず、ホトトギスばかりだったように思う。






ジャゴケの岩肌から生えているようなのもあった。






種子植物やコケ植物があればシダ植物もあった。
お正月の飾りなどでおなじみのウラジロ。





こんなに大きく伸びるとは思わなかった。






最後は菌類のベニチャワンダケ。
こんな色では猛毒があるにちがいない。




人参と赤い実

2010-10-02 06:09:18 | 近所

ツルニンジン(キキョウ科)
先日伊吹山で見たツルニンジンが芦ノ湖西岸歩道でも笹薮から顔を出していた。






蕾はこんな形だったのだ。まだしばらく咲きそうだ。






同じキキョウ科のツリガネニンジンと同様に根が朝鮮人参みたいだからの命名。

お馴染みの野菜であるセリ科のニンジンと朝鮮人参は同じ仲間?
朝鮮人参はオタネニンジンとも呼ばれるウコギ科トチバニンジン属の植物だそうだ。
もともとこちらの仲間が人参であって野菜のニンジンは後発なのだ。






トチバニンジン(ウコギ科)
トチバニンジンは日本原産で、その根が和人参として薬用になるという。







花は目立たないらしいが、ウコギ科にしては珍しい真っ赤な実が目を惹いた。
花序の全部が実るわけではないようだ。






ミヤマシキミ(ミカン科)
真っ赤な実といえばミヤマシキミも林道の何ケ所かで見られた。







最初は緑色で次第に赤くなるようだ。
毒性が強く鹿は葉も食べない。