小石川植物園で黒いアゲハが何かを探していろんな草木のまわりを飛びまわっていた。
しばらくするとウマノスズクサの仲間の葉っぱに止まった。
ウマノスズクサは面白い形の花で葉っぱも特徴ある形をしている。
小石川には外国産のウマノスズクサも何種類かあって葉っぱは大きくて形も違う。
その葉に止まったのはジャコウアゲハの雌だった。
お尻を葉の裏に曲げているのは産卵しているのだろう。
ジャコウアゲハはウマノスズクサの花には興味がなく葉っぱにやってくる。
卵から孵った幼虫がウマノスズクサの葉を食草とするからだ。
葉っぱは迷惑だが幼虫はどんどん大きくなる。
大きな葉にも穴が広がる。
たっぷり食べて大きくなった幼虫も蛹になるときにはウマノスズクサから離れるのが不思議な習性だ。
これが3年前に見たジャコウアゲハの蛹だ。
ウマノスズクサから少し離れたところだった。
最初の丸っこい葉が、外国産のウマノスズクサの葉でしょうか。
それでも同じウマノスズクサの仲間ということで、ジャコウアゲハの
幼虫の食草になりうるのかしら。いずれにしてもウマノスズクサだけが頼りの
ジャコウアゲハは、産卵のとき食草探しが大変そうですし、
集中すると幼虫たちも食糧難になりそうです。
そんなことは知らずに、葉っぱのど真ん中を縦断する食べ方は
なんとも大胆な…(^^;)
蛹になるとき、食草から離れるのは面白い習性ですね。
以前、わが家のイタリアンパセリを食べてすくすく育ったキアゲハも、
蛹になるときは皆どこかへ行ってしまいました。どういう場所を目指すのでしょうね。
ここには中国、アメリカなど何種類かのウマノスズクサがありました。
日本産のジャコウアゲハはウマノスズクサなら外国産でもOKのようです。
ナミアゲハはミカン科が食草でたくさんありますが、その代わり数も多いですね。
ジャコウアゲハの数とウマノスズクサが生えている数ともそれなりにバランスしているのでしょうか。
幼虫たちはそんな事情を知らず夢中で食べています。
エノキが好きなアカボシゴマダラは蛹もエノキで見つかりますが、
蛹になる場所を選ぶチョウがいるのはどうしてなのか不思議な気持ちです。