東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

田布施町 郷土館 手回し式蓄音機を修理して、古いSPレコード盤を聴く

2016年10月06日 | イベント,行事



 田布施町郷土館では真空管関連の歴史展示をしています。そのオーディオコーナーに展示している手回し式蓄音機は、故障しており音が出ませんでした。ハンドルを回してもターンテーブルが回転しないのです。手で押すとゆっくりと回りますが、針を落とすと回転が止まってしまいます。今回、何とか音が出るように修理することにしました。

  蓋を閉じた蓄音機   回らないターンテーブル   錆びついたネジを回す
  

 この蓄音機を郷土館に寄贈していただいたFさんによると、100年位前から家にあったそうです。近年使ったことがないとのことです。私の見立てでは、調速器の潤滑油が固着して動かないのではないかと思いました。そのため、蓄音機を分解して油をさすことにしました。ところが、ネジが強力に錆びついていて、ドライバーで回しているとネジ山が壊れてしまいました。インパクトレンチでも良かったのですが、特殊なペンチを使ってネジを外しました。

     調速器のネジ溝に油を吹き付ける、しばらくするとスムーズに回転


 そして、蓄音機から機械式のメカニズムを取り外し、調速器のネジ溝にスプレー式の油を吹き付けました。そして、指で押すようにしながら回していると、自力でどんどん回転するようになりました。しばらく回したままにしておきました。これで故障は治りました。機械式のメカニズムを元のように納めました。

     鉄針が納めてある小箱          新しい鉄針に交換
 

 次に、針を新しい鉄針に交換しました。そして、蓄音機が本当に治ったのかハンドルをいっぱいに回しました。ノブをスタート位置にすると、うれしいことにターンテーブルが元気よく回りはじめました。そのターンテーブルの上に昔の古い78回転SPレコード盤を置きました。そして、ゆっくり針を落とすと音が聞こえてきました。それまで何の曲のレコードか分からなかったのですが、聞いたことがある戦前の軍歌のようです。軍歌以外にも何枚か古いSPレコード盤があったように思いますので、探して聞いてみようと思います。

         ハンドルを回して、蓄音機内部のゼンマイを捲く


 この展示会場で、蓄音機による音楽と現代のオーディオによる音楽を聴き比べていただこうと思います。そして、オーディオ装置とレコードの発展史を知っていただこうと思います。蓄音機が治って良かった! 

         雑音が少しあるものの、蓄音機から流れ出る音楽を鑑賞

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