東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

真空管式レシーバー TRIO W-38(FM/AMチューナ付きプリメインアンプ)の修理(1/4)

2016年09月10日 | 古ラジオ修理工房

 10月から郷土館で真空管関連の歴史展を開催予定です。その準備として、真空管装置を持ち込んだり動作確認をしています。今回は、私が持ち込んだ真空管レシーバの動作確認をしました。何年も倉庫にしまっていたオーディオ装置のため動作するか心配しました。電源を入れると、やっぱりでした。なお、この製品はTRIO 1961製(今から55年前)のようです。

   持ち込んだ真空管式レシーバ       重い上蓋を外して真空管を観察
 

 スピーカーを取り付けましたが、さっぱり音が出ません。とても古い装置ですので、やはりとは言えがっかりです。上蓋を外して、すべての真空管が点灯しているか調べました。すると、すべての真空管がほんのりと点灯していました。

           裏蓋を外して、テスターで電圧をチェック


 次に裏蓋を外してみました。そして、テスターでヒーター電圧やB電圧をざっとチェックしました。B電圧は200V以上あるため、誤って感電しないように注意しなければなりません。チェックの結果、特に異常と思われる電圧ではありませんでした。
 ところで、音量を最大にしてもスピーカーからハム音が聞こえてきません。雑音さえ聞こえません。

  横置にしてチェック    1MHzの電波を発信      レコードを回す
  

 続いて、DIPメーターから1MHzの電波を発信してチューナの動作確認をしました。すると、スピーカーから音は聞こえないのですが、受信するらしくマジックアイがピクピク動きました。チューナは正常のようです。そこで、今度はPhono入力にプレーヤからのコードをつないでレコードを回してみました。すると、出力トランスからわずかに音が漏れて聞こえてくるのです。

   接触不良のスピーカ側スイッチ     ガリがひどい左右音量つまみ
 

 出力回路は正常に増幅しているようです。そのため、どこかスイッチ類の接触が悪くないかガチャガチャ回しました。また、スピーカに接続する端子などもいろいろ変えてみました。すると、モノラルだと音が出ることが分かりました。位相反転スイッチの接続が特に悪く、時々無音状態になることが分かりました。
 モノラルだけとは言え、とにかく音が出るようになって少し安心しました。レコードを回して曲を流してみました。次回は接触不良を直したり、ステレオで音が出るように修理しようと思います。

      動作を確認したり接続不良チェック中の、真空管オーディオシステム

コメント
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