東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

石城山山頂ウォーキングの下見

2013年06月19日 | 歴史探訪他ウォーキング

 来月予定の石城山山頂ウォーキングの下見に行ってきました。当初、田布施町の交流館から歩いて石城山まで歩く予定でした。しかし、この暑い夏のこと、石城山に着くまでに体力を消耗しそうです。このため予定を変更して、交流館から石城山までは車で移動することに決めました。石城山の駐車場に車を止めて、そこから石城山を一周するウォーキングです。この正月に歩いたルートとほぼ同じルートを下見しました。
 ウォーキングするルートは、最初数ある神社をお参りし、古代朝鮮式山城跡(神護石)をぐるりと回って、第2奇兵隊本陣跡や神護寺跡などを見学するルートです。

      静かな林の中、宇波奈利社             水に浮かぶ葦原神社
 

 最初に訪れたのは、小さな祠のような荒神社でした。続いて山道沿いに並んでいる小さな神社を参拝しました。そして、建物が一番大きな日本神社に行きました。ここには、国歌に歌われているさざれ石が置いてありました。次に、石城山神社に行きました。前回来た時は見晴らしが悪かったのですが、今回は木や竹が切り払われていて柳井方面の展望が開けていました。

              石城山神社からの展望、 大波野,余田,新庄,柳井方面


 石城山神社の近くの谷に、神田が作ってありました。冬に来た時はここが何か分かりませんでしたが、今回来て分かりました。谷の小さな田んぼに稲が植えてあり、周りには切り下げが付いたしめ縄が張ってありました。
 石城山神社,神田の次にいくつかの神社を参拝しました。そして、石城山最高峰(362m)の頂上に行きました。この山頂には高見神社があり、斜面広場のようで少し広々としていました。展望が良く、柳井方面が遠くまで見通すことができました。本番ウォーキングの時は、昼食休憩に良い場所ではないかと思います。広々としており、座って景色を楽しむことができます。

 切り下げ付きのしめ縄で囲まれた神田     石城山最高峰(362m)からの眺め
 

 石城山最高峰から少し降りると、古代朝鮮式山城跡(神護石)を巡るルートのウォーキングです。多少アップダウンがあるものの歩きやすい山道が続いています。最初の石積み跡は東水門です。ここは、まさに石積み工法で石が積み重ねられています。1000年以上の時をこえて、見ている人に何かを訴えるような威圧感があります。

  石城山頂を囲むように並ぶ神護石           東水門の石積みの石垣
 

 東水門を過ぎて、数百メートル進むと北水門に出ます。ここの石垣もなかなか立派です。これらの古代山城の石垣を見ていると、いつ誰が何のために作ったのか思わずにはいられません。何百何千人もの人が働いて石積みしたのでしょう。それだけ、この地方には権力者がいたのだと思います。実際、田布施町城南には国森古墳などの古代の墓がたくさんあります。これらの古墳とこの古代山城跡は何らかの関わりがあるに違いありません。また、石積み工法は古代朝鮮の百済や新羅と共通の技術です。はるか古代、大陸から渡ってきた渡来人との関わりもあるに違いありません。

              100m近くにわたって積まれた古代山城の北水門の石垣


 北水門から300m位の場所に、今度は西水門の石垣があります。ここは、これまでの石垣と違って3段構成になっています。また、これまでの石垣が石積みだったのが、現代の石垣に近い構成となっています。
 ところで、山頂を石垣でぐるりと囲む方式は、古代朝鮮の城に多いそうです。百済や新羅にこのような形式の城が点在します。生活基盤である山頂を防御のために石垣でぐるりと囲むのは、一種の城壁ではないかと思います。町ごと城壁で囲む方式は、大陸に数多くあります。城壁を作らない日本では、山頂を囲むようなこの山城跡は珍しいと思います。大陸の影響が強い工法です。

                 一部が崩れるも、3段になっている西水門の石垣


 古代朝鮮式山城跡(神護石)を巡るルートの最後、以前休憩所があった広場に着きます。この広場から山を数分登ると石城山の三角点があります。石城山に登る人はとても多いのですが、この三角点に行く人は極めてまれです。今は木々で覆われた三角点ですが、昔は見通しが良かったのでしょう。
 三角点を見終わると、神護寺跡や第2奇兵隊本陣跡に行きました。神護寺は、明治維新の廃仏毀釈で廃寺となりました。ここの鐘などは、そっくり平生大野にある神護寺に移されました。平生大野の神護寺はこの石城山の神護寺が起源のようです。近くの石城神社を参拝後、茅葺きの山門を通ってスタートした駐車場に戻りました。

     木々に囲まれた石城山三角点         神護寺跡と第2奇兵隊本陣跡碑
 

 今回、歩いた距離を測るウォーキングメーターは持って行きませんでした。神社や古代朝鮮式山城跡(神護石)ルートは階段多くて正確に歩いた距離を測れません。GPSを持って行ったので、そのGPSで測りました。
 下図の黄色の線が今回歩いたルートです。第2奇兵隊の弾薬倉庫跡や三角点に行かなければ距離は3kmほどです。木陰ばかりのルートですので、涼しく歩きやすいのではないかと思います。ただし、ヤブ蚊が出ますので、携帯蚊取り線香が必要かと思いました。

                 石城山を囲むように歩いたルート(黄色の線)

コメント
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