東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

田んぼの草取り,麦の粉引き,芋掘り

2008年07月14日 | 農業体験



 梅雨にしては朝からとても良い天気でした。今回、私が勤める病院の同僚の家族とその友だち家族が田んぼにやってきました。9時頃から大豆畑で雑草を取っていると、10時前に車でやって来るのが見えました。そして、ほどなく子供達のにぎやかな声が聞こえてきました。
 最初は先日田植えした田んぼの草取りです。雑草はまだそれほど増えていませんでしたが、今退治しておかないと後で伸び放題になってしまいます。

              大人に混じって子供達も草取りに参加


 田んぼの2大雑草はコナギとヒエです。今年はヒエはほとんど発生していませんが、小さなコナギがたくさん繁茂していました。コナギはホテイアオイの仲間で紫色の花はとても良く似ています。しかし、そのまま繁茂させてしまうと稲の栄養を横取りしてお米の収穫量が減ってしまいます。
 手でかき混ぜるようしてコナギを根ごと水面に浮かせれば除草完了です。だらだらと歩いていると水が濁ってしまいその雑草の場所が見えなくなってしまいます。このため、濁る前に手早く除草する必要があります。

      子供たちは草取りに飽きたのでしょうか、水に浸かって遊ぶ


 自分達が田植えした田んぼだけ草取りしないで、大学生,ボーイスカウト,小学生,そして高校生が田植えした田んぼも草取りしてもらいました。田んぼの泥は太陽に照らされて暖かく、しかもぬるぬるして子供達には格好の遊び場のようです。

小学生が田植えした田んぼも草取り     ここは特に雑草が多い田んぼ   
 

 田植えしてからまだ3週間程度しか経っていないため、それほど稲は生長していませんでした。しかし水面上にしっかり葉を出しており、これから分げつを繰り返して、茎の本数が増えるはずです。

      草取りされて水面に浮いた無数のコナギ、いずれ枯死して肥料に


 田んぼの草取りが終わると子供達の出番です。田んぼ脇の小川に行って水遊びしました。滑り台のような小川からダイビングしたり、水を掛け合ったりしておおはしゃぎです。

            水が流れ落ちる自然の滑り台で水遊び


 同じ水遊びでも、プールは管理された人工の遊びです。しかし、この小川には自然の湧き水が流れおり自然に岩が削れてできた滑り台があります。見渡すと、自然の木々に囲まれた涼しい木漏れ日、石の下にはカニなどの生き物がいます。また、岩を這っている巻貝を手にとって見ることもできます。

                水を掛けあってはしゃぐ子供達


 子供たちが水遊びに興じている間、畑に行ってニンジンを収穫しました。まだ、大きくなっていませんが、かじると甘みと苦味が交じり合ったとても美味しいニンジンです。そのまま口に入れてポキポキ食べることができます。

          お母さんと一緒に、畑で収穫したばかりのニンジンを洗う


 水遊びが終わるとバーベキューです。お父さん達は街まで車で買出しです。そして、火をおこして肉や野菜などを焼いていました。お母さん達は子供達といっしょにいて汁物を作っていました。
 料理ができあがるまで少し時間がありましたので、私は大豆畑に行って雑草をとりました。そして、子供たちの呼ぶ声で私もバーベキューに参加しました。

         火をおこし鉄板で肉や野菜を焼いているお父さん達


 私と田んぼ仲間のYさんもバーベキューに参加して料理をいただきました。美味しい料理に、楽しいお話、一緒に食べながらのんびりしていると体から疲れが取れていきます。目を横にずらすと、風に吹かれて稲の苗が涼しそうにたわんでいます。

              料理が出来上るのを待っている子供達          


 昼食のバーベキューが終わると麦の粉引きをしました。昔は粉引きに石臼を使っていました。しかし石臼は重い上にとても能率が悪いため、私は手回し式の製粉器を使っています。今回はその手回し式の製粉器で麦を粉にしました。

        手回し式の製粉器、上に入れた麦が粉になって下に落ちる


 この製粉器は手で回さなければならず、とても腕が疲れます。このため、私はあまりこの製粉器を使っていません。年に数回しか使っておらず、そのうちモーター式の製粉器を購入したいと思っています。
 この手回し式の機械がとても珍しいのか、回す動作が面白いのか、粉になる過程が不思議なのか、子供達に思わぬ人気でした。

   製粉器を見つめる子供達          力をいれて製粉器を回す子供
 

 子供達は、手回し式の製粉器にすぐ飽きると思っていました。ところが、とても気に入ったのかいつまでも回していました。一人で回すのが疲れると二人で協力して回していました。

    一生懸命回す女の子と、製粉されるのを不思議そうに見つめる女の子


 私が同僚家族とその友達家族と麦の製粉をしている間、田んぼ仲間のYさんはたんぼに防鳥用の網を張っていました。最初、網を張るための紐を田んぼにくまなく張りました。そして、その紐の上に防鳥用網を張りました。

             田んぼに防鳥用網を張っているYさん


 麦の粉引きと平行してジャガイモの収穫を楽しみました。櫛のようなシャベルでジャガイモ畑の土をよいしょと起こします。

         櫛状のスコップを突き立てて、ジャガイモの畝を掘り起こす


 土を掘り起こすと黄色いジャガイモが姿を現します。子供達はジャガイモを見つけるとうれしそうに「あったー」などと言って、土の中に覗いた芋を掘り出しました。

               うれしそうにジャガイモを手に取る子供達


 ジャガイモを収穫したり麦を製粉していると、空がだんだん暗くなりました。そして、遠くのほうから雷鳴が響くようになりました。午後もだい過ぎていましたし、雨が近いと思われたので、残念ながらこのまま解散することにしました。

              参加した同僚家族とその友達家族の方々

コメント (4)
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