午後3時半、相棒の熊さんから呻くような声で電話が入りましてね。
ケガしちゃってムリかもって。
『このバカチンがあ、よりによって遠征の日にケガするなんて何事じゃい』
と、そんな訳で今回の遠征は僕と幼なじみのOちゃんの二人旅になりました。
夜中の12時半に車止めに到着して、夜気に当たりながら睡眠薬代りにちょっとだけハイボ-ルを。
『岩魚はとりあえず尺を4尾キ-プして2尾は無人小屋の宴会用の刺身に、残りは朝飯用にヅケだな』
『多分明日は爆釣になるからね、3尾釣るごとに先行を交代して行こうぜ』
『塩焼き用は2尾、9寸でいいんじゃない』
こんなことを語り合っていたらいつの間にか午前3時を過ぎておりましてね。
午前5時には歩き始める予定だったのに二人ともアラ-ムを設定する気なんて更々なくて。
強い日差しに無理矢理起こされたのは何と午前7時過ぎの事でした。
『ヤバイッ!』な~んて危機感も更々なくて『さて、ボチボチ行きまっかあ!』
こんな風にガツガツさせないところが中央アの素晴らしさなのかもしれませんね。
とまあ少し前置きが長くなりましたが中央アルプス爆釣レポをお届けいたしましょうかね。
出だしからへばっている僕たちは、車止めから山道を4時間ほど歩く予定だったのを2時間に短縮して途中から入溪することに。
こうしてOちゃんと山を歩くのも久しぶりのことでビ-ルや酒の詰まった50Lのザックが肩にズッシリと堪えるのです。
溪相はこんな感じ。
大石や大岩が行く手を阻んで遡行に難儀させられるのですが、そこがまた中央アの素晴らしさなんですな。
水の透明度はピカイチで、左の岩陰や右奥の巻き返し、手前の落ち口から
尺岩魚が飛び出す瞬間をイメ-ジするとドキドキしてしまうのです。
1時間ほど遡行すると、上流から釣り人が下って来ました。
1キロほど上流まで行ったのでもう帰るという事で。
仕方なく脱溪して1キロ上流から入り直しです。
入溪路がないので入溪も脱溪も楽しい藪漕ぎ、これもまた中央アの素晴らしさなんですな。
相変わらず険しい谿ですが今度はどうでしょうかね。
左奥の岩陰で1尾、白泡から1尾、白泡の手前で尺、右奥の深みで1尾、
手前の岩の前の流れで尺、とまあこんな感じでこのポイントで5尾はいただきですな。
そろそろ昼の時間ですからね
冷やしたビ-ルが喉の奥に染み渡ります。
岩魚の刺身は夜の宴会の楽しみに取って置いて、ビ-ル本来の味を楽しむのも大人と言うもので。
と、上流からまたふたり釣り人が下ってきましてね、どうも芳しくないようで。
聞かれたので『僕たちは爆釣で、これから今夜の宴会用にキ-プしますよ』と。
野営はどこでと聞かれたので『無人小屋で』と応えると
『あの無人小屋は遭難者の仮安置所になっていて今まで20人以上の遺体が安置された』と。
それを聞いたOちゃんは『泊まるのやめて帰ろうぜ』なんてことをぬかしやがって
『いい年してなに怖じ気づいてんだよ、大体が霊感なんてこれっぽっちもないくせにさあ』
と言う僕も背中にぞくぞくするものを感じていた訳で、それならここでザックの荷を少しでも軽くしておこうとサントリ-角もグビグビっと。
黒部の谿と違って木々に覆われた谿は涼しくて、おまけに涼風も吹き渡り何とも心地よい午睡を誘います。
これこそが中央アの谿のひときわ優れた素晴らしさなのかも知れませんね。
こうして、まどろみの時間を無為に過ごす。
いつの間にか本物の心の余裕を持つ本物の大人に進化していることに気づいている僕たちなのでした。
谿の岩の上にひっそりと咲くスギゴケの花
『ナント可憐な』、そんな風に素直に感動できる僕たちは何てピュアなんでしょうか?
なんとか日が落ちる前に車止めに帰り着きました。
大人ならやはり温泉だしょ、ビ-ルだしょ。
山地図を広げて次回の遠征の企画を練るのも楽しいものでございます。
こうして僕たちの爆釣の旅は1日で終わりを告げたのでございます。
流れの奥深くで僕たちの陰に警戒しながらフライを見つめる尺岩魚
そんな数々の岩魚たちとの息を詰めるような神経戦を存分に楽しんだ一日でありました。
中央アルプス、それは大人の余裕を問われる懐深い谿とでも言っておきましょう(未完)
ケガしちゃってムリかもって。
『このバカチンがあ、よりによって遠征の日にケガするなんて何事じゃい』
と、そんな訳で今回の遠征は僕と幼なじみのOちゃんの二人旅になりました。
夜中の12時半に車止めに到着して、夜気に当たりながら睡眠薬代りにちょっとだけハイボ-ルを。
『岩魚はとりあえず尺を4尾キ-プして2尾は無人小屋の宴会用の刺身に、残りは朝飯用にヅケだな』
『多分明日は爆釣になるからね、3尾釣るごとに先行を交代して行こうぜ』
『塩焼き用は2尾、9寸でいいんじゃない』
こんなことを語り合っていたらいつの間にか午前3時を過ぎておりましてね。
午前5時には歩き始める予定だったのに二人ともアラ-ムを設定する気なんて更々なくて。
強い日差しに無理矢理起こされたのは何と午前7時過ぎの事でした。
『ヤバイッ!』な~んて危機感も更々なくて『さて、ボチボチ行きまっかあ!』
こんな風にガツガツさせないところが中央アの素晴らしさなのかもしれませんね。
とまあ少し前置きが長くなりましたが中央アルプス爆釣レポをお届けいたしましょうかね。
出だしからへばっている僕たちは、車止めから山道を4時間ほど歩く予定だったのを2時間に短縮して途中から入溪することに。
こうしてOちゃんと山を歩くのも久しぶりのことでビ-ルや酒の詰まった50Lのザックが肩にズッシリと堪えるのです。
溪相はこんな感じ。
大石や大岩が行く手を阻んで遡行に難儀させられるのですが、そこがまた中央アの素晴らしさなんですな。
水の透明度はピカイチで、左の岩陰や右奥の巻き返し、手前の落ち口から
尺岩魚が飛び出す瞬間をイメ-ジするとドキドキしてしまうのです。
1時間ほど遡行すると、上流から釣り人が下って来ました。
1キロほど上流まで行ったのでもう帰るという事で。
仕方なく脱溪して1キロ上流から入り直しです。
入溪路がないので入溪も脱溪も楽しい藪漕ぎ、これもまた中央アの素晴らしさなんですな。
相変わらず険しい谿ですが今度はどうでしょうかね。
左奥の岩陰で1尾、白泡から1尾、白泡の手前で尺、右奥の深みで1尾、
手前の岩の前の流れで尺、とまあこんな感じでこのポイントで5尾はいただきですな。
そろそろ昼の時間ですからね
冷やしたビ-ルが喉の奥に染み渡ります。
岩魚の刺身は夜の宴会の楽しみに取って置いて、ビ-ル本来の味を楽しむのも大人と言うもので。
と、上流からまたふたり釣り人が下ってきましてね、どうも芳しくないようで。
聞かれたので『僕たちは爆釣で、これから今夜の宴会用にキ-プしますよ』と。
野営はどこでと聞かれたので『無人小屋で』と応えると
『あの無人小屋は遭難者の仮安置所になっていて今まで20人以上の遺体が安置された』と。
それを聞いたOちゃんは『泊まるのやめて帰ろうぜ』なんてことをぬかしやがって
『いい年してなに怖じ気づいてんだよ、大体が霊感なんてこれっぽっちもないくせにさあ』
と言う僕も背中にぞくぞくするものを感じていた訳で、それならここでザックの荷を少しでも軽くしておこうとサントリ-角もグビグビっと。
黒部の谿と違って木々に覆われた谿は涼しくて、おまけに涼風も吹き渡り何とも心地よい午睡を誘います。
これこそが中央アの谿のひときわ優れた素晴らしさなのかも知れませんね。
こうして、まどろみの時間を無為に過ごす。
いつの間にか本物の心の余裕を持つ本物の大人に進化していることに気づいている僕たちなのでした。
谿の岩の上にひっそりと咲くスギゴケの花
『ナント可憐な』、そんな風に素直に感動できる僕たちは何てピュアなんでしょうか?
なんとか日が落ちる前に車止めに帰り着きました。
大人ならやはり温泉だしょ、ビ-ルだしょ。
山地図を広げて次回の遠征の企画を練るのも楽しいものでございます。
こうして僕たちの爆釣の旅は1日で終わりを告げたのでございます。
流れの奥深くで僕たちの陰に警戒しながらフライを見つめる尺岩魚
そんな数々の岩魚たちとの息を詰めるような神経戦を存分に楽しんだ一日でありました。
中央アルプス、それは大人の余裕を問われる懐深い谿とでも言っておきましょう(未完)
今年は確かに登山も沢登りも事故が多かったね
中高年はベテランが多い筈なんだけれど
体力も落ちているし計画も日程も過密なのかもね
僕は単独行が多いから恐怖心もあるけれど
その分、慎重に、ムリしないようにしてるからね
溪で癒されて、無事に帰ってくることが何よりだものね、充分に気をつけまっす。
東京見物、旨いもの、良い旅だったね。
年末まで心ゆくまで楽しんで下さいね。
それにしても、今年は渓登り遭難の話題が多い夏でした。我が家でも「高崎さん大丈夫かな?」と話したくらい・・・
お気をつけ下さい。
それと、遊び仲間の怪我。私の身近でも起きました。地域の役員仲間3人で出かけた呑み屋でたまたま「くわえ」の呑み仲間だったグループと合流。話が盛り上がり、その日は楽しく解散したのでしたが・・・
盛り上がった話題が「剣道」。地域グループの1人が学生時代3段のと、「くわえ」グループの1人が街の道場の先生で「是非今度教えて下さい!」と話がまとまった由・・・
数日後、道場に参上した3段。あえなくアキレス腱を切り(!)仕事にも、地域活動にも穴を開ける大失態の夏になってしまったのでした。
災いは何時やって来るかも知れません。ご注意、ご注意!
釣果が無いくらいは、ごあいそ、ごあいそ
ナ、ナントあの雨の中を世附に入ったと?
なんとも命取らずの暴挙を!
週末の爆釣レポを期待しています。
長時間の雨ではなかったので水は治まるかな。
でも、こういう時の週末は大集結するのですよ釣り師が。頑張って下さいね。
大変な事になっていましたね~
川は増水し凄まじい濁流に、林道は沢のようになっていました。1時間に100ミリ以上降ったみたいですから、凄いですね~
でも、明後日あたりは、落ち着いてイイ感じなんでしょうね。
今日の大雨で世附が大変なことになってるよ
水が溢れて世附の7世帯に避難勧告だったさ。
どこもかしこも溪はズタズタだろうね。
中央アで撃沈して意気消沈のオイラには丁度良い休養日になりますわ、ギャハハハ。
人間にはメリハリと言うものが必要なんですよ。
爆釣と撃沈、この痛快なメリハリを心から楽しみ、人生の機微を知る、いやあ素晴らしいではありませんか。
君の鈍行列車の旅も同じであるぞ。
のんびりと電車に揺られ、得体の知れぬ巻グ○を愛で、酒を舐めてほろ酔い、毛むくじゃらの美女の足に嫌悪する。何と素晴らしい旅路の果てか!
爆釣と撃沈、哀愁と目の前の現実
このメリハリを大いに楽しもうではありませんか、ギャハハハハ~♪
100点満点!
しかし高崎さんは気付いておられないのですか?
貴殿が毛ばりのつもりで結んでいたものは・・・
それは、フライボックスの隅っこにたまった“毛だま”だったのです。
黒部ボケがはじまっているのです。ご自愛ください。
しかしここの方々は皆さん優しいですね。
僕は容赦なく言わさせていただきますぞ!
ボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロボウズザマミロ ぎゃははははは~♪
丹念に探ってもダメなときはダメなんですよ。
なんか人生の機微を感じさせてくれる良い釣り旅になりましたわ(負け惜しみです)
運転できるなら大丈夫ですな、安心しました。
中央アは行かなくて良かったね。
一緒に行っていたら更に呑みすぎて釣りにならなかったかも。
歩きの後の○ボはえらく疲れます。
しばらく休みますわ。
高崎さんでも「ボ」?あるんですね(笑)
妙に安心したりして(失礼をば)
軟弱里川釣師の拙も「アルプス」身近に感じてきてきました。
素晴らしい景色の中「爆釣!???」とは羨ましですな!
写真が無いのが残念でなりません(爆!
シーズンエンドに予定が合えば何処か行きましょう!
今回は不慮の事故とは言え、ご迷惑をかけました。
そちらも○ボでしたか、結構結構!
長い歩きの後での○ボは結構堪えますなあ。
帰りの歩きは下向きで無言のままなんですわ。
岩魚の刺身はヒラメのような甘みと歯ごたえで旨いですよ~。
汗だくの藪漕ぎあとの清き流れはあったのですが
清き岩魚とは出会えませんでした(泣)
でも友と一緒に山歩きが出来て、溪で呑んでまったりと眠れただけで充分に幸せですからね。
中央アの溪もなかなかなんですが範囲が広くてどこにしようかと決めかねてしまいます。
僕は以前から中央アとの相性が悪くてリベンジに出かけても返り討ちにあってしまうような始末です。
当分は中央アは入りましぇん。
山も溪も熊やスズメバチの恐怖がつきまといますね
熊用とスズメバチ用のスプレ-はいつも携行していますが目の前に現れたらどうなりますことか。
さて、tooさん
今年はどうしたんですか?
毎年、皆勤賞ものの釣行が続いていたのに最近はさっぱりではないですか?
はやくも心はワカサギに飛んでいるのではないでしょうな。
と思い山に入りましたが、ボ・・・・
高崎さんのイワナの刺身が美味しそうで食べたくなりました。
虚しく山の中でハイボールのみを堪能しました。
高崎さんの釣行でインパクトが強いのは渓相もさることながら、料理がたまらないです!
こんな時あぁ~生きていて良かったと思う、まったく幸せな光景であるバンザイ。
憧れているのに行った事が無く、ちょっと歩いた記憶は八ヶ岳縦走で台風に遭遇してえらい目にあったことと、夜叉神峠から仰ぎみた白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)の美しかったことぐらいです。
一つ前の記事、黒部の峪には是非とも行ってみたいです。
熱が頭まで回ってイワナ爆釣で結構結構。
気持ちよく寝ていると人に釣られそうですが、、
高山では熊に襲われた人がいたりしてノンビリ釣行も命がけになってきました。
お恥ずかしい限りです。
竿抜けもしつこく狙ってみたのですがウンともスンともなく終わってしまいました。
ホント、どこ行っても釣り人はいるものですねえ。
それでもサンデ-アングラ-としては、どんな条件でも釣らなくてはあきまへんな。
遠征に同行してくれる仲間はいた方が絶対にいいですね。でも僕たちは山も谷も殆ど単独行でこのOちゃんが同行すると決まってろくな結果にならんのですよ。
無人小屋とか避難小屋というのはそう言うことらしいですよ。今まで結構使わせてもらっていたのですが聞いてしまうとあまり気持の良いものではありませんね。
いやあ○ボもまた楽しからずや、余裕余裕ですな。
早くも禁漁、お察しいたします。
しかもあの一件ですね、お察しいたします。
9月のシルバ-ウィ-クあたり
上京できるようなら1泊で南アにでも入りませんか
有終の美を飾れるかどうかはわかりませんが本物の源流はええですぜ。
こんな深い渓なのに先行者が結構居るんですね。
同じ歳ぐらいで渓流やってる仲間。そして気の会う仲間見つけなきゃ。
いつも楽しい日記ありがとうございます!
まあ一言で言えば撃沈なんだけれどもね。
溪そのものは素晴らしかったのさあ。
でもねえ、やっぱ前夜の酒がいけなかったねえ。
少なくとも3人に先行されちゃって岩魚の反応は皆無、こんな経験は初めてなんだよねえ。
次回は早起きいたしますよ。
豊富な経験が、大人の余裕につながるんですね。
遭難者の仮安置所・・・、
知らなければ、気になりませんが、知ってしまうと恐ろしいですね。
今年はいつも天気が良くて絵が凄く綺麗ですね。
こちらは禁漁で悶々としているところに、茫然自失、意気消沈、自信喪失、お先真っ暗...な事件が追い打ちをかけ瀕死状態です。
今シーズンもう一度お逢いしたいですね。
それにしても岩魚の画像一つもなしに釣りレポをまとめるなんざ、さすが大人の余裕のなせるワザか?
おお確かにあの岩陰にも流れだしにも尺岩魚が見えるぞ。ただ水面に上がって来なかっただけなんだよな。
素直に二人とも撃沈だったと吐いてしまえば楽になるのにねえ。
撃沈、バンザ~イ!