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山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

ずっと一緒さ。。。。。。。

2009-02-14 23:22:53 | 独り言
毎年この時期になると、決まってAさんは
大きなマグロのカマを抱えて陣中見舞に来てくれたものである

豪快な笑い声で事務所の疲れた空気に元気を吹き込んでくれたものである
そして僕は、いつしかそんなAさんの来訪を心待ちにするようになっていた




しかし、、、、もう、、、、それは叶わぬ夢となってしまった












突然の訃報であった



きさらぎ、中旬、野辺送り





女性のナレ-ションに乗せて

元気だった頃のAさんの姿が

大きなスクリ-ンに流れた

僕の知らないAさんの歴史が

そこにはいくつもあった

どんなに親しくても

友との時間のすべてを

共有している訳ではない

自分の時間もまた同じなのだと、、、

そのことを強烈に突きつけられた思いがした

そして、それでいいんだと気づかされもした





♪ずっと一緒さ♪



Aさんは大好きだった山下達郎の曲に送られて旅立った

スロ-なテンポで抑え気味に奏でる

生のピアノとバイオリンを聴きながら

僕は何度もメガネを外して

溢れ出る涙をぬぐっていた

それでもなお止めどなく溢れる涙に

Aさんの遺影が滲んで見えなくなった




ふと僕は、カミさんのことを思った

もし彼女が先に眠りについたら、、、

僕には決めていることがあった


彼女の棺にそっと手を置いて

彼女が好きだった本や映画や

旅や友の思い出を語ろうと、、、


一番輝いていた季節に出会えたことへの感謝を

結ばれて家庭を築いてくれたことへの感謝を

貧しい時代を耐えて励まし続けてくれたことへの感謝を

仕事の良きパ-トナ-であり続けてくれたことへの感謝を

つい世俗に流されそうになる僕を叱り

真っ当な生き方に引き戻してくれたことへの感謝を

そして彼女のお陰でいまの僕があることへの感謝を

参列者の方々へ伝えるためにではなく

ただ僕の心に深く刻み込むために語ろうと決めている



でも、先に眠りに就くのは多分僕の方である

そのとき、僕は誰の曲で送ってもらおうか?

それよりも生前葬の方がいい

出来ることなら元気なうちに

親しくさせていただいた方々と

酒を酌み交わしながら感謝の言葉を告げ

別れをすませておけたらいいのにと思っている















コメント (8)
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