昨日は午前1時に目を覚ました。
さあ、遠山ソロキャンプ釣行へ出かけるぞ。今シ-ズン最後のチャンスになるかもしれない。絶対にもう一度行きたい、心がそう言っていた。
遠山かぁ、遠いなあ。台風の影響で源流への道はズタズタになってるぜ。それに疲れ切ってて片道6時間の道のりはきついよ。今回は近場でのんびりしようぜ。体がそう訴えていた。
結局、体が発する声に負けて二度寝の後に、いつもの『神の川』へ向かう。
林道に入ると、あちこちに台風直撃の爪跡が残る。今日は晴天の予報だったのに山には厚い雲がかかっていた。のんびり昼寝ができるだろうか?

いくつかの崩落箇所をすり抜けながら進んでいくと『うわぁひで~、なんじゃこりゃ~』。長者舎の手前が、地滑りによって完全に塞さがれている。水の脅威を改めて思い知らされた感じだ。どうしようか?

腹が減っては戦はできぬ。ス-パ-カップ『鶏ねぎしお』をすすりながら考えようっと。

午前6時半、カップメンをすすっているとBMWが颯爽と現れた。しばらく立ち話をする。『丹沢放浪記』と言うブログを公開している『イガイガさん』と言う方で、今日は長者舎に流れ落ちる井戸沢を詰めると言う。山歩きと沢歩きをする方には大変参考になるブログです。是非のぞいてみたください。
<丹沢放浪記 http://igaiga-50arashi.webry.info/>

イガイガさんがスタ-トして10分後、私は再挑戦すべく伊勢沢に向かう。50分の林道歩きだ。崩落箇所を慎重に越えると『ひっで~』

ここも『ひっで~』

10分ほど歩いて、林道からふと堰堤が目に入った。『ひっで~』。二段堰堤が完全に破壊されている。濁流に流された大石がいくつも落ちて破壊してしまったのだろう。V字谿で濁流に襲われたらひとたまりもないと言うことが、これを見れば良く分かる。

更に進むと山からの地滑りと路肩の崩落があちこち目に付く。こりゃ当分だめかな神の川は。

伊勢沢に向かう予定でいたが『神の川ヒュッテ』が心配になって登山道へ向かう。『うわぁ、ひっで~』。登山道もズッタズタにやられてる。この登山道が川になっちゃったんだろうな。

ヒュッテの1階部分が殆ど埋まってしまった惨状を見て、被害の尋常でないことを思い知らされる。これではヒュッテが可愛そうすぎる。

ヒュッテの前庭だったところに、呆然として座り込むおじさんがいた。このおじさんともうひとり、相模原から毎週末このヒュッテに泊まっては宿泊客の世話や、トイレやお風呂の営繕を手伝っているボランティアの方である。登山道の整備や目印テ-プの取り付け、山岳耐久レ-スの裏方さんの役も買って出ている方で、北丹沢を訪れる私たちは皆、このおじさんたちの世話になっている訳でなんですよね。

ヒュッテの中を覗いてみる。スト-ブも椅子も土砂で完全に没している。悲惨な状態を目の当たりにして思わず涙が流れ出した。いつも、このスト-ブを囲んで、駄菓子をつまみながら、おじさんたちと茶飲み話をしたのに。はやくスト-ブだけでも掘り出してあげなければ。スト-ブも泣いているだろうな。林道や登山道の崩壊よりも、沢の崩壊よりも、ヒュッテの無惨な姿が何よりもつらい。つらすぎる。

バ-ベキュ-小屋も破壊されている。おじさん達が、立派な一枚板で素敵な椅子と囲炉裏を作ったばかりだったのに。おじさんたちもチカラなく肩を落としている。

もうどうにもならねえなあ。おじさん達が寂しそうにつぶやいていた。

ひと通りヒュッテの中と周辺の被害状況を見て回り、ヒュッテの前のテ-ブルに車座になって話し込んだ。1メ-トルほどの高さのこのテ-ブルも足の部分は完全に没している。『もう、やりようがねえなぁ。神の川に来る楽しみがなくなっちまったよ』『ボクも同じです。立ち寄れる小屋がなくなっちゃって、しばらく立ち直れそうも無いですよ。』

こうなったら、やけ酒じゃい。

キムチ鍋もいっちゃえぃ。『復旧できますかねぇ?』『無理だなぁ。オ-ナ-は別の場所に新しい小屋を建て直すと言ってたよ。とりあえずプレハブで良いから来年の山岳耐久レ-スに間に合わせなくっちゃなぁ』『ボクもボランティアで参加しますよ』『県や市は頼れねえから皆を集めて俺らで頑張らねえとなぁ』。ちょっと希望が湧いてきた。一人ひとりのチカラが集まれば何とかなるかも知れない。

飲んでちょっと昼寝をした。その間にもおじさんたちは少しずつ片付けをしている。おじさんたちに別れを告げて神の川を後にする。
日蔭沢の様子を確認した。こんな風に沢も荒れて、流れの筋も変わっていた。復活には時間がかかりそうだ。またしばらく自主放流が必要になりそうだな。

やりきれない気持ちで神の川を後にした。

T沢は大丈夫だろうか?
帰路、T沢を覗いてみた。T沢は何も無かったように穏やかな流れが続いている。

滝もいつもの姿を保っている。

ちょっとだけロッドを振ってみた。ちびヤマメが顔を見せてくれた。安心した。

林間のこんな風景に出会うとほっとする。

もう秋の気配なんだな。

自然の猛威に勝つことはできない。でも、神の川ヒュッテと日蔭沢は、北丹沢を愛する私たちにとっては、かけがえのない心の拠り所でもある。ヒュッテも沢も溪魚も絶対に復活して欲しい。
さあ、遠山ソロキャンプ釣行へ出かけるぞ。今シ-ズン最後のチャンスになるかもしれない。絶対にもう一度行きたい、心がそう言っていた。
遠山かぁ、遠いなあ。台風の影響で源流への道はズタズタになってるぜ。それに疲れ切ってて片道6時間の道のりはきついよ。今回は近場でのんびりしようぜ。体がそう訴えていた。
結局、体が発する声に負けて二度寝の後に、いつもの『神の川』へ向かう。
林道に入ると、あちこちに台風直撃の爪跡が残る。今日は晴天の予報だったのに山には厚い雲がかかっていた。のんびり昼寝ができるだろうか?

いくつかの崩落箇所をすり抜けながら進んでいくと『うわぁひで~、なんじゃこりゃ~』。長者舎の手前が、地滑りによって完全に塞さがれている。水の脅威を改めて思い知らされた感じだ。どうしようか?

腹が減っては戦はできぬ。ス-パ-カップ『鶏ねぎしお』をすすりながら考えようっと。

午前6時半、カップメンをすすっているとBMWが颯爽と現れた。しばらく立ち話をする。『丹沢放浪記』と言うブログを公開している『イガイガさん』と言う方で、今日は長者舎に流れ落ちる井戸沢を詰めると言う。山歩きと沢歩きをする方には大変参考になるブログです。是非のぞいてみたください。
<丹沢放浪記 http://igaiga-50arashi.webry.info/>

イガイガさんがスタ-トして10分後、私は再挑戦すべく伊勢沢に向かう。50分の林道歩きだ。崩落箇所を慎重に越えると『ひっで~』

ここも『ひっで~』

10分ほど歩いて、林道からふと堰堤が目に入った。『ひっで~』。二段堰堤が完全に破壊されている。濁流に流された大石がいくつも落ちて破壊してしまったのだろう。V字谿で濁流に襲われたらひとたまりもないと言うことが、これを見れば良く分かる。

更に進むと山からの地滑りと路肩の崩落があちこち目に付く。こりゃ当分だめかな神の川は。

伊勢沢に向かう予定でいたが『神の川ヒュッテ』が心配になって登山道へ向かう。『うわぁ、ひっで~』。登山道もズッタズタにやられてる。この登山道が川になっちゃったんだろうな。

ヒュッテの1階部分が殆ど埋まってしまった惨状を見て、被害の尋常でないことを思い知らされる。これではヒュッテが可愛そうすぎる。

ヒュッテの前庭だったところに、呆然として座り込むおじさんがいた。このおじさんともうひとり、相模原から毎週末このヒュッテに泊まっては宿泊客の世話や、トイレやお風呂の営繕を手伝っているボランティアの方である。登山道の整備や目印テ-プの取り付け、山岳耐久レ-スの裏方さんの役も買って出ている方で、北丹沢を訪れる私たちは皆、このおじさんたちの世話になっている訳でなんですよね。

ヒュッテの中を覗いてみる。スト-ブも椅子も土砂で完全に没している。悲惨な状態を目の当たりにして思わず涙が流れ出した。いつも、このスト-ブを囲んで、駄菓子をつまみながら、おじさんたちと茶飲み話をしたのに。はやくスト-ブだけでも掘り出してあげなければ。スト-ブも泣いているだろうな。林道や登山道の崩壊よりも、沢の崩壊よりも、ヒュッテの無惨な姿が何よりもつらい。つらすぎる。

バ-ベキュ-小屋も破壊されている。おじさん達が、立派な一枚板で素敵な椅子と囲炉裏を作ったばかりだったのに。おじさんたちもチカラなく肩を落としている。

もうどうにもならねえなあ。おじさん達が寂しそうにつぶやいていた。

ひと通りヒュッテの中と周辺の被害状況を見て回り、ヒュッテの前のテ-ブルに車座になって話し込んだ。1メ-トルほどの高さのこのテ-ブルも足の部分は完全に没している。『もう、やりようがねえなぁ。神の川に来る楽しみがなくなっちまったよ』『ボクも同じです。立ち寄れる小屋がなくなっちゃって、しばらく立ち直れそうも無いですよ。』

こうなったら、やけ酒じゃい。

キムチ鍋もいっちゃえぃ。『復旧できますかねぇ?』『無理だなぁ。オ-ナ-は別の場所に新しい小屋を建て直すと言ってたよ。とりあえずプレハブで良いから来年の山岳耐久レ-スに間に合わせなくっちゃなぁ』『ボクもボランティアで参加しますよ』『県や市は頼れねえから皆を集めて俺らで頑張らねえとなぁ』。ちょっと希望が湧いてきた。一人ひとりのチカラが集まれば何とかなるかも知れない。

飲んでちょっと昼寝をした。その間にもおじさんたちは少しずつ片付けをしている。おじさんたちに別れを告げて神の川を後にする。
日蔭沢の様子を確認した。こんな風に沢も荒れて、流れの筋も変わっていた。復活には時間がかかりそうだ。またしばらく自主放流が必要になりそうだな。

やりきれない気持ちで神の川を後にした。

T沢は大丈夫だろうか?
帰路、T沢を覗いてみた。T沢は何も無かったように穏やかな流れが続いている。

滝もいつもの姿を保っている。

ちょっとだけロッドを振ってみた。ちびヤマメが顔を見せてくれた。安心した。

林間のこんな風景に出会うとほっとする。

もう秋の気配なんだな。

自然の猛威に勝つことはできない。でも、神の川ヒュッテと日蔭沢は、北丹沢を愛する私たちにとっては、かけがえのない心の拠り所でもある。ヒュッテも沢も溪魚も絶対に復活して欲しい。