パパは去年の十二月三十一日に亡くなった。
風邪を押して、無理に仕事へ出かけたのがいけなかった。
行かないで!
私は必死に懇願したけれど、パパは咳き込みながらも優しく微笑んだ。
パパのことを待っていてくれる人たちがいるからね・・・。
そう言ってパパは家を出た。
私は一晩中祈り続けた。
お願いします、神様、どうかパパを、パパを無事に私の元へ返してください・・・。
必死に必死に祈り続けた。
私はクリスマスの夜が大嫌いだった。
毎年毎年パパの無事を願って祈り続けなければならない。
十二月になると、クリスマスが来なければいいのに、いつもそう思っていた。
夜が明け、パパが戻ってきた。パパの身体は心底冷え切っていた。意識も朦朧としていた。
帰るなり、パパはそのままベッドに倒れこんだ。
私は祈った。
神様、どうかパパをお助けください。パパは世界の恵まれない子供たちのために命懸けで働いているのですから、どうか、どうか、お助けください・・・。
でも神様は、私の願いを聞き入れてはくれなかった。
パパは新年を迎えることなく死んでしまった。
私はとうとう一度もパパとクリスマスの夜を過ごすことが出来なかった。
パパが死んで、私はようやく幼いころから憧れて止まなかった普通の女の子の暮らしを送れるようになった。
知らない街。そして誰も私のことを知らない。
そんな私にも恋人が出来た。
彼は私のことを本当に大切にしてくれる。私のことをほとんど何も知らないというのに。
また冬が近づいてきた。
憂鬱な気分になる。
どうして?
私はすべてのしがらみから開放されたというのに。
十二月のある日曜日のこと、昼食を取りながら、彼が私に尋ねた。
クリスマスは一緒にいてくれるかい?
彼の言葉は涙が出るぐらい嬉しかった。
私は目を伏せ、答えた。
クリスマスには会えない、と。
風邪を押して、無理に仕事へ出かけたのがいけなかった。
行かないで!
私は必死に懇願したけれど、パパは咳き込みながらも優しく微笑んだ。
パパのことを待っていてくれる人たちがいるからね・・・。
そう言ってパパは家を出た。
私は一晩中祈り続けた。
お願いします、神様、どうかパパを、パパを無事に私の元へ返してください・・・。
必死に必死に祈り続けた。
私はクリスマスの夜が大嫌いだった。
毎年毎年パパの無事を願って祈り続けなければならない。
十二月になると、クリスマスが来なければいいのに、いつもそう思っていた。
夜が明け、パパが戻ってきた。パパの身体は心底冷え切っていた。意識も朦朧としていた。
帰るなり、パパはそのままベッドに倒れこんだ。
私は祈った。
神様、どうかパパをお助けください。パパは世界の恵まれない子供たちのために命懸けで働いているのですから、どうか、どうか、お助けください・・・。
でも神様は、私の願いを聞き入れてはくれなかった。
パパは新年を迎えることなく死んでしまった。
私はとうとう一度もパパとクリスマスの夜を過ごすことが出来なかった。
パパが死んで、私はようやく幼いころから憧れて止まなかった普通の女の子の暮らしを送れるようになった。
知らない街。そして誰も私のことを知らない。
そんな私にも恋人が出来た。
彼は私のことを本当に大切にしてくれる。私のことをほとんど何も知らないというのに。
また冬が近づいてきた。
憂鬱な気分になる。
どうして?
私はすべてのしがらみから開放されたというのに。
十二月のある日曜日のこと、昼食を取りながら、彼が私に尋ねた。
クリスマスは一緒にいてくれるかい?
彼の言葉は涙が出るぐらい嬉しかった。
私は目を伏せ、答えた。
クリスマスには会えない、と。
そんなに面白くないかなぁ、、、確かに面白くないか。笑。
でも一生懸命に書いたので一人ぐらいには認めて欲しかったな。
もう二度とショートショートを書くのはやーめよっと♪
たぶんアレですよ。
まさしくこの時期ですからね、内容が内容だけにみんな切なさすぎて、何も書けないんですよ。
そんなこと言ってると、ネガティブだと思われますよ!(笑)
私の読み間違いだったらごめんなさい。
パパはサンタクロースだったのですね。
プレゼンと配る仕事に疲れて過労死したわけですね。
主人公の女の子が、パパの仕事を継いでいるわけですね。ここが、どうももひとつしっくりしません。
女性のサンタクロースというのが違和感があるのです。
設定を変えて、恋人がサンタクロースだった。また、主人公を女の子から、男の子に変えて、少年から青年になって、パパの仕事を継いだ、という様にした方がスッキリするのではないでしょうか。
仮に、恋人がサンタだったいう設定にしましょう。
そうすると、20行目「私はとうとう一度も・・・」
以下抹消。そして、こう変えたらどうでしょう。
彼と初めて過ごすクリスマスが近づいてきた。
「もうすぐクリスマスだね」
「そうね」
「クリスマスが近いのに悲しそうだね」
「そう」
「君のパパはクリスマスの翌日に亡くなったんだね。だからなのかい」
「それもあるわ」
「君のパパはやさしい人だったね」
「あたしのパパを知ってるの」
「うん」
「あなたは、あたしとクリスマスをいっしょに過ごしてくれるかしら」
「・・・・」
私のクリスマスはいつも一人。
なに、小説のたぐいは褒めるにしても貶すにしても
なかなか難しいですからね。
私などは、ショートショートというのを見逃して、
パパ? ん? せぷさんって女性だったっけと
頭をひねりながら読み進めてしまいました。
サンタクロースを父親に持つためクリスマスを一緒に過ごせない子供。
サンタクロースである父親の過労死。
今の時代の父子関係を反映したような設定で面白いと思います。
一つあるとすれば、どこかで父親がサンタクロースであることを
明記してもいいのではないでしょうか?
初めまして。haru☆ですm(__)m
度々読ませていただいてまいたが、とても感動したので思わずコメントしてしまいました^^;
始めは、「この物語の詳細を知りたい」とコメントをするつもりでしたが…
コメントからせぷさんの作品と知って驚きました。。。
私もパパはサンタクロースだと確信しました。
そして、そんな姿を見て育ってた彼女も…みたいな(笑)
ほらほら!
↑haru☆殿を心底感動させたせぷっちは、やっぱタダモンンじゃないですよ!
ネガティブ発言は撤回して、ショートショート続けてください。
僕は別に読まないと思いますが。(こらぁ!)
>shit_headさん
自分は根っからのネガティブ人間ですが、クリスマスということで、いつもより二割増しネガティブでしたね。笑。
>雫石鉄也さん
そうそう合ってます、パパはサンタクロースです。読み間違いなんてしていません。
サンタクロースを引き継ぐのが恋人じゃないのは、恋人がサンタクロースだとユーミンの歌になっちゃうから、、、というのもありますが、父親の稼業を、そのハードさを知りつつあえて引き継ぐのが男の子ではなく女の子である方が自分的に萌えるからです。笑。
>幸太郎さん
何だか幸太郎さんを惑わせてしまったみたいですね。
まぁそれだけ自分の女の子の言葉が上手だった、と思うことにします。笑。
自分はショートショートであればギリギリまで情報を削ぎ落としますね。そして足りない部分を読み手の想像に任せます。
まぁあまり足りなすぎると誤読するので、そのさじ加減が難しいのですが。
まぁ本作を読んで父親の職業がわからないという人や、クリスマスイブ専門の泥棒だと誤読しちゃう人にはお帰り願うしかありません。笑。
>haru☆さん
いやぁ、乗せ方が上手だな~。もしharu☆さんが編集者だったら、名編集者になったに違いありません。笑。
残念ながら(?)本作は自分のオリジナルなので、詳細も何もないのですが。。。
代わりに解説をちょっとだけ。
自分は物心ついたときからサンタクロースはいないと思って生きてきましたが、でもサンタクロースが実在すると仮定してお話を考えることはよくあります。
サンタクロースが実在するとしたら、彼の仕事は相当ハードワークに違いないのです。
少なくとも肥えたジーサンが「ホッホー」と声を上げながらトナカイにそりを引かせ、一晩かけてのんびりとやる、そんなのん気な仕事ではないはずです。
多少の魔法の力を借りるにしてもやはり命懸けの仕事に違いない、そう思います。
家では彼の帰りを待つ家族もいるはずで、家族の中にはクリスマスを彼と一緒にすごせないことを寂しく思うものもいるでしょう。
そこには当然ドラマもあるはずで、、、
というような雑多なことをいろいろ考えながらテキトーに書きました。笑。
>shit_headさん
ショートショート、今の段階では書く気はまったくありませんが、ネガティブであるのと同時に、いい加減極まりない人間なので、舌の根も渇かないうちに新作を書くかもしれませんね。笑。
最後はバラ色にしてあげて欲しかったなぁ( p_q)エ-ン
色のなかった生活に
恋人さんが色を添えてくれて
モノクロからカラーになって欲しかったなぁ( p_q)エ-ン
クリスマスには会えないといった彼女に疑念を持った恋人が彼女の秘密を探り出し、サンタクロースを引き継いだ彼女のサポート側に回るようになるとすれば立派なハッピーエンドでしょう?
すべては読み手の想像次第なのです。
>最後の一文はずるいです。
最高の褒め言葉だと受け取っておきます。笑。
>この作品は、主人公の抱える闇や、父親への絶え間ない愛情をとてもシンプルかつ、読者を裏切る形で表現出来ていることから、成功している
ここまで手放しで褒められると気恥ずかしいものがありますね。
でも嬉しいです。
自分では「サンタクロース」という言葉を一度も使わずにサンタクロースのお話が上手く書けたな、って自惚れています。