この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

恐ろしく主人公に感情移入できなかった『シーフォーミー』。

2022-09-01 21:41:15 | 新作映画
 スカイラー・ダヴェンポート主演、ランドール・オキタ監督、『シーフォーミー』、9/1、ユナイテッド・シネマトリアス久山にて鑑賞(ファーストデイにつき鑑賞料金1200円)。2022年34本目。

 9/1は映画サービスデーだったので(映画館によって呼び名が違うようです。ユナイテッド・シネマだと「ファーストデイ」)、会社をサボって映画を観に行きました。
 というのは嘘で9/24の土曜日が棚卸しで休日出勤するので、9月か10月に代休を取らなくちゃいけなかったんですよね。
 これといって他に用事がなかったので映画サービスデーの9/1に代休を取ることにした次第です。

 というのは本当なんですが。
 映画サービスデーだったので、通常1900円の鑑賞料金が今日は1200円でした。
 700円お徳だったわけですが、ユナイテッドシネマでは毎週金曜日は会員デーで鑑賞料金が1100円だそうです(今日劇場で知りました)。
 う、、、明日観に行ってたらさらに100円安く観れたのに…。
 こういう場合、普段より700円安く観ることが出来たと考えるか、今日観に行ったから100円高く観ることになってしまったと考えるかで、その人が長生きできるかどうか、おおよそわかりそうな気がします。
 自分がどちらかは言いませんが!(わかるわ!)

 基本的に物語の主人公は人々の共感を得やすい、もしくは感情移入しやすいキャラクターであることが多いです。
 もちろんそうでなければいけないというわけではありませんが、例えば主人公が性格破綻者だったり、まったく感情に起伏がないキャラクターだったりすると、作り手は主人公の性格以外のところで人々を引き付ける何かを用意しなければいけません。
 それは物語作りにとってハードルが高いことなので、一般的に主人公は「性格がよい」のです。

 『シーフォーミー』の主人公ソフィは元々オリンピックを目指すほどに有力なスキープレイヤーだったのが病により視力を失い、以後やさぐれた生活を送るようになります。
 ここまでだったら同情すべき点もありますが、彼女に共感出来ないのは、視力を失って以降、盗みを働くようになるんですよね。
 視覚障碍者は疑われないから、という理由で。
 確かに視覚障碍者が盗みを働くとは誰も思わないでしょう。
 でも実際盗みが行われたのであれば、そこに出入りしていた人間は全員、視覚障碍者も含め、疑われるのが当然なんじゃないでしょうか。

 というか、彼女のやっていることは視覚障碍者であることを承知の上で彼女を雇った雇い主の善意を踏みにじるものなので、観ていて非常に不愉快なんですよ。
 これがまだ盗みを働くのは手術費を稼ぐためだったとか、そういう理由があればまた別ですが、特にそういったものはありません。

 視覚障碍者が屋敷の中で侵入者と戦うというプロット自体は面白いと思います。
 ただそれはフツーに面白いというだけであって、主人公の性格の悪さを補うほどのものではなかったですね。

 事件解決後、ソフィは再起の道へ踏み出します。
 しかし観ている者でそれを素直に祝福できた人ってどれぐらいいたんでしょうか。
 少なくとも自分は「お前のせいで何人死んだと思っているんだ!」と思わずにはいられなかったです。
 このプロットであれば主人公の性格はフツーによいものにするべきだったと思います。

 お気に入り度★★、お薦め度★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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