この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

頭を空っぽにして観れば楽しめる(かもしれない)『ジェントルマン』。

2021-05-08 23:52:39 | 新作映画
 ガイ・リッチー監督、マシュー・マコノヒー主演、『ジェントルメン』、5/8、イオンシネマ福岡にて鑑賞。2021年19本目。

 まずは本作が無事公開されたことに祝意を表したいと思います。
 何を大袈裟な、と思われる方がいるかもしれませんが、本作が公開延期になる可能性は非常に高かったんですよ。
 公式サイトにも公開が延期になる可能性について注意書きがありましたからね(今見たらその注意書きは無くなってました。まぁ公開されたんだから当たり前ですけど。)。
 緊急事態宣言が6都府県で発令されている以上、その期限内で新作映画が公開される可能性は非常に低くなっている、と思います。
 28日公開予定の『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』と『アオラレ』も果たして無事に公開されるのかどうか…。

 公開されたことに祝意を表したいと言いましたが、だからといって作品の評価に手心を加えることは出来ないわけで、『ジェントルマン』、ぶっちゃけ言って微妙な作品でした。
 以下ネタバレ有。
 マシュー・マコノヒー扮するマリファナ王ミッキーが事業をアメリカ人実業家に売却しようとしたことから物語は始まります。
 物語は二転、三転、いや、五転、六転するのですが、観ていて、あれ?これって何かおかしくない?と言いたくなる個所がいくつかあるんですよね。
 例えばフレッチャーという探偵がミッキーのマリファナビジネスについて調査し、ミッキーの片腕であるレイモンドを恐喝するのですが、終盤、実はミッキーがそのフレッチャーを監視していたことが明かされます。
 なるほど、そうだったのか!と思えたらいいのですが、自分はどちらかというと、それってあり得ないんじゃないの?と思えてしまって…。
 最終的にフレッチャーが恐喝してくれたからよかったものの、当初の予定通りタブロイド紙にネタを売っていたとしたらどうなったのか。
 フレッチャーが恐喝してくるということを事前に予知でもしていない限り、自分のビジネスのことについてあれこれ嗅ぎまわる男を監視する“だけ”で済ませるというのはおかしいと思うんですよね。

 物語はミッキーが事業を継続する形で幕を引きます。
 万事めでたしめでたし♪と言えればいいのですが、よくよく考えれば何もけりがついていないんですよ。
 息子を殺されたロシアンマフィアの首領が二度の襲撃の失敗ぐらいでミッキーのことを諦めるとはとても思えないので…。
 『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』ではラストでストン!とオチがついて、それが爽快だったのですが、本作にはそこまでの爽快さはなかったかな。
 まぁ今述べたことはあくまで自分の感想で、細かいことが気にならない人は本作の瑕疵も気にならないかもしれません。

 お気に入り度★★★、お薦め度★★★(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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