この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

自分の中の全米が泣いた!『マロ―ボーン家の掟』。

2019-04-24 21:57:19 | 新作映画
 セルヒオ・G・サンチェス監督、ジョージ・マッケイ主演、『マロ―ボーン家の掟』、4/20、Tジョイ博多にて鑑賞。2019年20本目。


 昨日の『ハロウィン』の記事で、ホラー映画は好きだけれど、ホラー映画の中で、登場人物が常識的に言ってあり得ない行動を取るのは嫌いだ、ということを書きました。
 たぶん、ホラー映画の作り手の中に、ホラー映画ファンはとにかく人がやたらと死ねば満足するのだろう、と考えている
人がいるんですよ。
 
 自分に言わせればやたらと人が死ぬだけのホラー映画って退屈で仕方がありません。
 残虐なシーンがあってもいい、人がたくさん死ぬのもいい、でも登場人物がただの記号でしかなかったら、何人死のうが心はまったく動かないし、恐怖も衝撃もあったもんじゃないです。

 そんなひねくれたホラー映画ファンの自分ですが、『マロ―ボーン家の掟』はめちゃめちゃ心が揺り動かされました。
 こういう作品と出会うために自分はホラー映画を見ているのだと思いました。

《ストーリー》
 忌まわしい過去を断ち切るために新天地アメリカにやってきた、ジャック、ジェーン、ビリー、サムの四兄弟と母親のローズ。
 しかしローズは長旅の疲れが祟り、帰らぬ人となってしまう。
 母のいない屋敷で兄弟たちは共に暮らしていこうとするが、一発の銃弾がその思いを粉々に打ち砕いてしまう…。

 本作をホラー映画として紹介しましたが、実は本作は純粋なホラー映画ではないのです。
 ではジャンルは何かというと、それを語ることすらネタバレになってしまうのです。
 よく練られた脚本だと思いましたよ。
 同様のアイディアの作品は他にもありますが、ここまで丁寧に作られた作品ってちょっとないんじゃないかなぁ…。

 自分は強力に推します。
 今年劇場で観た映画の中で断トツで1位です。
 でももしかしたら万人向けの作品ではないかもしれません。
 
 極力ネタバレはしたくないのですが、一つだけ自分が疑問に思ったことを尋ねさせて下さい。
 サムの母親ってジェーンなんですよね?
 違うのかな、、、自分はそうなのかと思ったのですが。。。


 
 お気に入り度★★★★★、お薦め度★★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
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