この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

誹謗中傷許すまじ。

2023-07-14 23:08:59 | 戯言
 りゅうちぇる氏の自殺を機に誹謗中傷行為を諫めるメッセージやツイートを見かけるようになりました。
 中には普段から口癖のように「バカ」を連呼しておきながら、「悪口を書くな」などとふざけたことを言う人もいますが、多くの人はそれを善意で言っているのだと思います。

 誹謗中傷のない、世の中の誰もが言葉によって傷つけられることなく、また傷つけるような言葉を吐くことがない世界はどんなに素晴らしいでしょう。
 でも現実的にはそれは無理だと思います。
 なぜならどんな言葉によって傷つくか、どんな言葉が誹謗中傷になるかは人それぞれ違うからです。

 自分に関して言えば、10年以上ブログを運営してきて、これまでそれなりの数の荒らしがやってきました。
 荒らしの言葉で傷ついたり、落ち込んだりしたことがあるかと言えば、答えは「No」です。
 例えば「バカ」とコメントされたら、「見ず知らずの人間をバカ呼ばわりするのであれば、あなた自身がバカでないことを証明しないといけないと思いますが、その点についてはどう考えますか?」などと言い返します。
 それで再コメントされることってまずないですけどね。

 荒らし行為を気にすることがないというと、「メンタルが強いですね」と言われたりもするのですが、それは違います。
 傷つくことがないのはあくまで荒らし行為であって、言葉で傷つくこと自体まったくないというわけではないのです。
 自分がこれまで生きてきて一番傷ついた言葉は、子どもの頃、親戚のおばちゃんから言われた「お父さんにそっくりねぇ」です。
 そう言われるたびに首をくくって死にたくなったものでした。

 自分の場合は極端かもしれませんが、どんな言葉で傷つくかは人それぞれであることは間違いないと思います。
 どんな言葉で傷つくかは人それぞれ違うのに、一律に人を傷つけるような言葉を口にするのは止めよう、というのは土台無理というものです。
 誹謗中傷する人がわかりやすい言葉で誹謗中傷してくれればいいんですけどね。

 私たちはよく「誹謗中傷」とひとまとめで括っています。
 でも本来「誹謗」と「中傷」は別の意味の言葉です。
 「誹謗」とは事実を元にした悪口であり、一方「中傷」は根拠のないデマのことです。
 極端な話、自分は「誹謗」はしてもよいが、「中傷」はそうではないと考えます。

 いや、「誹謗」も「中傷」もするべきではない、という人もいるかもしれませんが、そうすると例えばガーシー被告に対して「税金泥棒!」と誹ることもNGになってしまいます。
 間違いを犯した人に対して批判も非難も許されないというのが正しい社会の在り方だとは思いません。

 自分は昨日の記事の中でりゅうちぇる氏のことを「人間のクズ」だと言いました。
 実際そう思ったからそういっただけではあるのですが、ただ記事の中ではもう少し柔らかい表現をすることも出来ました。
 そうしなかったのはりゅうちぇる氏のことをはっきりと「誹謗」したかったからです。
 
 誹謗中傷をすることを止めようと言っている人は自分の言葉が誰かを傷つけることは決してないのか、もう一度よく考えてみて欲しいです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする