この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

穴 HOLES。

2007-11-24 10:05:16 | 旧作映画
 ルイス・サッカー原作、『穴 HOLES』、DVDにて鑑賞。

 単に『穴 HOLES』っていうタイトルだけだと「何じゃ、そりゃ?」って感じで、中にはえっち系の作品と勘違いしてしまう人もいるかもしれませんが(そりゃお前だけだろ。)、原作は児童文学です。
 主人公の名前はスタンリー・イェルナッツ4世(右から読んでも左から読んでもスタンリー・イェルナッツ)。彼はとことんついていない少年だった。
 ある日のこと、空から降ってきたシューズを持ち歩いていただけで靴泥棒に間違われ、逮捕されてしまう。逮捕されたスタンリーはグリーンレイク・キャンプという少年矯正施設に送られることになる。しかしそこはキャンプとは名ばかりの、刑務所も真っ青なところだった。何しろ少年たちは炎天下の中、一日一個の穴を掘らされるのだ・・・。
 もうねー、めっちゃめちゃ面白かったですよ!!!
 自分は個人的に伏線とその回収が好きなんですけど、この作品、伏線がそこかしこに張り巡らされるてるんですよ。例えば主人公がスタンリー・イェルナッツ4世という大仰な名前であることさえも後々大きな意味を持ってくるんです。
 少年たちがなぜ穴を掘らされるのか、「とことんついていない」というイェルナッツ家の呪いは解かれることはあるのか、伝説の女盗賊と悲恋、主人公の父親は果たして究極の靴の匂い消しを完成しうるのか、そういったすべての謎と伏線が最後の最後になって一つに収束していく様は見ていて快感すら覚えます。
 一人の少年の成長物語としても抜群に面白くて、主人公のスタンリーは最初はとことんついていないというだけでなく、とことん情けない少年でもあるんですが、物語の終盤になると仲間の少年の危地を救うためにあっと驚くような行動力を見せるんです。頑張れ、スタンリー!そう応援したくなってしまいます。
 本作は一応劇場公開もされたようですが、全国的な規模では公開されなかった気がします(されましたっけ?)。
 でも所長役のシガニー・ウェイバーをはじめジョン・ボイド、パトリシア・アークエットと脇を固める役者陣は結構豪華なんですけどね。
 何よりお話そのものがすごく面白いし、全国規模で公開されなかったのだとしたら、とても不思議な気がします。
 とにかく『穴 HOLES』、超お薦めですよ!!
 小夏さん、マリーコさん、未見でしたら是非是非ご覧になってください!!!
コメント (5)
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