口にハミを入れる

馬装は足の深掘りを済ませプロテクターを取り付ける。
人間が乗る背中にはゼッケン、ボア、鞍などを乗せて、最後に
腹帯で固定するがここは入念にしないと、ずれると直せない。
ここまですると今度は私の番でヘルメットをかぶり、足に拍車
を取り付けて、ムチを手にする。
・
馬場に入場する直前に無口を外して、頭絡をつけて馬装終了。
頭絡は口にハミ（鉄の輪）をくわえさせて、頭、鼻、口を固定
し手綱を首に回せば頭絡の終了となりこれで騎乗できるのだ。
だがリリーの口にハミをくわえさせようとするが、口を開けよ
うとしない。
・
抵抗して頑と口を開けないので、口角部分を親指で何度も押す
がダメだ。この抵抗を３分以上を受けて、ちょっとしたタイミ
ングでハミを口に入れてホッとした。後で調べると、親指を口
角に入れるのがよいとわかったので、次回試してみよう。
・
猛暑日が続くので昼からは乗馬はできない。ということは馬た
ちも体を動かしていないのでなかなか指示通りにならない。
常歩、軽速歩はまだいいが、駈足になるとサボろうとする。
しかたがないので、ムチを多用するようになる。
・
騎乗が終わり馬装をはずし、汗をかいた体に水かけてやる。
そしてちょっと離れたところでニンジンを切っていると、リリ
ーはそれを察知して前掻きを始めた。早くくれと催促した。
リリーの前掻きを見たのは初めてだったので、リリーもこんな
ことをするのかと、ホッと胸をなでおろした。





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