建物の内装などに使われるタイルは窯で焼いて作られている。
しかしそのために生産の過程で二酸化炭素(CO2)が出ると
いう課題を抱えていた。岐阜県のあるメーカーが「焼かないタ
イル」の開発に取り組み、脱炭素を実現した。
・
岐阜県多治見市にあるタイルメーカーは、美濃焼の技術を生か
してマンションの外壁用のタイルなどを60年間にわたって生
産してきた。正月や盆をのぞいて毎日、窯に火を入れてきたが
この方法だと生産過程で二酸化炭素を排出してきた。さらに燃
料費の高騰によって生産コストが上昇し、経営を圧迫すること
にも大きな課題となってきた。
・
そうした中、このメーカーはある原料に目をつけた。二酸化炭
素と反応して固まる「水酸化カルシウム」だ。この原料をタイ
ル用の鉱石と混ぜて、空気中の二酸化炭素を吸わせて固めれば
、焼く必要がなくなると考えた。
・
当初、焼かない手法では強度を十分に出せず、タイルとしての
基準を満たさなかった。そこで素材や調合の割合を変え100
回以上試作を重ねてきた。その結果、十分な強度があり量産も
できる配合にたどり着いた。この焼かないタイルの実用化によ
って、年間6000万円かかっていた燃料費を削減した。
・
しかも、二酸化炭素を出さずに作るタイルは、そのタイルが二
酸化炭素を吸収し、硬くなったあとも数十年にわたって二酸化
炭素を吸い続けるという。価格は一般のタイルと大きく変わら
ず、さらにコストカットを図り多くの人が使いやすい価格を目
指し、地球に恩返しをしたいという。
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産してきた。正月や盆をのぞいて毎日、窯に火を入れてきたが
この方法だと生産過程で二酸化炭素を排出してきた。さらに燃
料費の高騰によって生産コストが上昇し、経営を圧迫すること
にも大きな課題となってきた。
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素と反応して固まる「水酸化カルシウム」だ。この原料をタイ
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、焼く必要がなくなると考えた。
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当初、焼かない手法では強度を十分に出せず、タイルとしての
基準を満たさなかった。そこで素材や調合の割合を変え100
回以上試作を重ねてきた。その結果、十分な強度があり量産も
できる配合にたどり着いた。この焼かないタイルの実用化によ
って、年間6000万円かかっていた燃料費を削減した。
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酸化炭素を吸収し、硬くなったあとも数十年にわたって二酸化
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