とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

おだんごのヘアスタイル

2010-09-26 22:14:18 | 日記
おだんごのヘアスタイル



 ベルナール・シャロワの絵を見ていて、おやっ!! と思ったことがある。
 愛くるしい表情の女性画が多いのだが、ヘアスタイルにおだんごがよくあることに気づいた。
 シャロワは、1931年フランス、ロレーヌに生まれ、 1953年にはモンマルトルのアトリエ・ド・ジョワに入り、デッサン、油絵、リトグラフを3年間学んでいる。1957年頃から主として、ポスター、本や雑誌の挿絵の制作を行い、 1959年に世界的に注目され、ヨーロッパ、カナダ、アメリカの大雑誌に続々と、彼のイラストや政治家の肖像画が掲載された。
 すると、彼が活躍した1950年代、1960年代にはフランスでかなり流行っていたと思われる。ということで、このヘアスタイルについて少し調べてみた。
 シニヨンというヘアスタイルは、17世紀にはすでに存在しており、当時は後頭部で丸くまとめてピンでとめる簡単なものであった。18世紀ではシニヨンを大きくしてボリュームを持たせたものが多くなり、この頃のフランスではあまり上の方に作られていない。19世紀になると、高い位置で作ったシニヨンを広げるスタイルも見られるようになる。1920年代にはポピュラーな髪型となっていて、いくつかのバリエーションをみせている。しかし20世紀中頃にはスポーツが一般的になるにつれ、髪をショートにする女性が増えたため長い髪が必要なシニヨンの数は以前よりも減っていった。1960年代後半から1970年代初頭には、エトワーディアンスタイル(胸を強調して。ウエストを絞って、ふわっと広がったスカートのドレス)の流行によって、それに似合うヘアスタイルという形で再びシニヨンも脚光を浴びた。ファッションショーでは衣装を目立たせるために、髪が衣装にかからないシニヨンが多用されるようになっていく。また、浴衣や和服と合わせることも多い。
 現在では、ヘアピースを使ってショートでもできる手軽なものや、シニヨンにリボンなどで飾りつけるという楽しみ方も出てきており、一般的な髪型のひとつになっている。シニヨンを包む布飾りをシニヨンキャップ、根元の周囲に巻き付ける飾りをシュシュ(chouchou)などと呼び、どちらも手軽に装着できるようにゴムを入れたタイプの既製品が販売されている。(Wikiより)
 なるほど、なるほど。シャロワの時代と一致する。私はすごく合点してしまった。
 しかし、明治生まれの今は亡き祖母もおだんごをしていた。日本髪でも用いられていたことはどう解釈したらいいのだろうか。フランス、いや広く西洋から入ってきたものか。それとも偶然に日本独自な形で出来上がったものか。
 私は、女性の髪のことにはあまり関心がないのだが、不思議となんだかファイトが湧いてきたのである。どうでもいいことに拘るのが私の悪い性癖である。こまったことだ。