とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

小泉八雲の肖像画発見

2011-08-29 00:21:23 | 日記
小泉八雲の肖像画発見






 実は先般ご紹介しましたこの絵は、私の家の私の部屋にあるのです。その間の経緯は省略します。
 この作品の肖像画は誰が描いたのか今のところ分かりません。ただ、書き流しではないきちんとした筆遣いで細かく描いてあるので、この画家は八雲に相当の思いいれがあると思われます。八雲と同時代の人かもっと後の人かということも私では分かりません。
 その理由は、署名、赤落ともに私は判読できないからです。「無水」と署名し、「串川か串水」と印鑑を押した感じです。これは全く違うかも知れません。
 よく分かるのは落款の右上に「小泉八雲千鳥城を見る」と達者な字で書いてあることです。なるほど、宍道湖と嫁が島を背景に松江大橋の夕景に佇む八雲の視線ははるかな松江城あたりに向けられているようです。
 また「千鳥城」と呼ぶのは、あの「白鷺城」とは違い、地元のお方ではないのかという気がします。そうすると島根にはそんなに画家が数多いわけではありませんので、名前が特定しやすい気がします。
 小泉八雲記念館に問い合わせたところ子どもさんが描いたものが2作と外国の画家が描いたものが複数あるそうで、その作品を集めて展示したことがあるそうです。
 縦横70cmくらいの色紙に岩彩で描いてあると思われます。水彩とかグワッシュなどかもしれません。その点も専門家に調べていただきたいと思っています。
 分かり次第お知らせいたします。



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懐かしい瓶

2011-08-25 23:11:06 | 日記
懐かしい瓶






 こんなおかしな瓶は初めて見る、というお方も多いのではと思っている。
 しかし、私、いや、私たちの世代にとっては懐かしい思い出がこの中で輝くのである。尿瓶? とんでもない。当時は夏の日日常的に使っていた瓶である。蝿取り瓶である。この中に水を入れる。すると、猫足の隙間から蝿が水を求めて飛び上がり、真ん中の穴から中に入る。中を飛び回っているうちに、水の中に落ちる。飛び上がれない蝿はそうしてお陀仏となる。
 この瓶は、そうした用途より子どもにとっては格好の漁具となった。中に米糠を少々入れて川の水でよくかき混ぜる。そして、上の蓋を取り、下の部分が上になるようにひっくりかえして砂に少し埋める。
 川岸からみていると、糠が白い筋を描いて流れていく。すると、たくさんのハエ(小魚の名前)が集まってくる。糠が目当てである。しばらくすると、最初の勇敢な一匹が瓶の中に入る。出られないので中でぐるぐる回り始める。鱗がきらきら輝く。中の糠がその勢いで白煙を上げたように外へ流れ出る。
 そうなるとしめたものである。集まったハエが狂ったように先を争って瓶の中に飛び込む。そして、身動きがとれないくらいに瓶の中はハエで一杯になる。それを見届けて、川に入り、砂に手を突っ込んで口を塞ぎ、真上へざぶっと瓶を持ち上げる。そして、指の隙間から水を流して軽くする。ハエは瓶の中でピシャピシャと跳ね回る。・・・大漁である。採ったハエは佃煮にして貰って食べた。すごくおいしかった。当時としては貴重な蛋白源だった。
 この瓶はごく稀にリサイクルショップで見かけることがある。今は花瓶として使われているようである。
 

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山のものは山へ

2011-08-20 15:20:36 | 日記
山のものは山へ







 私は種を捨ててしまうのが嫌いである。だから、孫が拾ってきたドングリでも植えておくことにしている。
 写真の苗はその一部である。ドングリは20くらいの小鉢がある。杉は、孫が幼稚園のときに園から持ち帰った鉢から発芽したものである。ヒノキは一昨年のクリスマス・リースの材料に貰った枝から種子が落ちて発芽した。センダンはどこから飛んできたかは不明だが、ひょいと芽を出したので植えておいた。
 これらの樹木の苗はすべて山にかえしてやりたいと思っている。山のものは山へかえしたい。しかし、どこでも勝手に植えるわけにはいかないので、誰か環境保護関係者の方に頼もうと思っている。


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頼もしい鉱物

2011-08-18 21:40:58 | 日記
頼もしい鉱物


 次の記事を読んで、いよいよ出番だ!! と頼もしく思った。


高濃度汚染水浄化「サリー」が稼働(読売新聞 8月18日(木)20時16分配信による)

 東京電力は18日、福島第一原子力発電所の高濃度汚染水の浄化を安定的に行うため、新たに導入した装置「サリー」の運転を開始したと発表した。

 当面、6月から動いている米・仏製の浄化装置と組み合わせて運転し、いずれはサリー単独での運転を目指す。

 サリーは東芝などが製造。放射性セシウムを鉱物のゼオライトなどで吸着し、1時間あたり50トンの汚染水を処理する能力がある。低濃度汚染水を処理する試運転では、放射性物質が検出できないほど少ないレベルまで浄化できたという。

 高濃度汚染水の処理はこれまで、米キュリオン社製の吸着装置と仏アレバ社製の除染装置を組み合わせて行ってきたが、故障が相次いだ。運転開始からのシステムの平均稼働率は69%で、目標の90%を大きく下回った。サリーの導入で、稼働率向上が期待される。


 頑張ってくれ!! お前は救国主となるだろう。


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再び東栄丸

2011-08-16 14:08:29 | 日記
再び東栄丸





 これが以前紹介した「相馬港」と題する油彩画である。制作は1999年と記してある。作者名はここでは一応伏せておく。画面のサインでは判読できないと思う。右側の船が「東栄丸」である。
 中央の木造の小屋がアクセントになっている。水平線を眺めていると、今にも津波が押し寄せてくるような気持ちになり、この穏やかな眺めが束の間の幻に思えてくる。この日、この画家も漁港の関係者も将来の悪夢を想像だにしていなかったと思う。
 ところでここでこうして停泊していた数隻の船はどうなったのであろうか。名前がはっきりしているのは右側の「東栄丸」だけである。沖に流されていても奇跡的に見つかるということもありはしないか。いや、だめだろう。
 もし、この船のことに関する情報が分かれば、持ち主が判明する手がかりとなる。私は未だその努力をしていない。・・・いや、どうしてもできないのである。
 もし、持ち主が判明すれば、持ち主、もしくは漁業関係者にこの絵を謹んで送呈したい。ほんとうにそう思っている。この絵は今玄関に掲げている。

(参考映像)

これは奇跡だ!!あの津波の最中この船たちはどうしていたのだろう。この中にその船はいないか。いや、どの船でもいい、助かった船があったことの奇跡を喜びと思いたい。

福島県相馬市 相馬港 生き残った船たち




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