とぎれとぎれの物語

瀬本あきらのHP「風の言葉」をここで復活させました。小説・エッセイをとぎれとぎれに連載します。

人生百年

2010-09-18 22:56:01 | 日記
人生百年


 
 厚生労働省は14日、全国の100歳以上の高齢者が4万4449人(15日時点)に上ると発表した。09年より4050人増え、40年連続で過去最多を更新した。人口10万人当たりの全国平均は34・86人。都道府県別では島根県が74・37人で最も多く、09年まで37年連続トップの沖縄県(66・71人)を上回った。厚労省は高齢者の所在不明問題を受け、各自治体を通して今年度中に100歳になる人の所在確認を実施。2万3269人を確認したが、10人の所在は確認できなかった。
 調査は15日時点で100歳以上となる高齢者数を1日現在で集計した。男女別では女性が3万8580人で全体の約87%を占めた。男性は5869人。(毎日新聞ネット版より)

 この傾向に伴って当然のことながら高齢者の福祉等の社会的問題点が生じるし、家庭内でのさまざまな克服しなければならない事柄も生じてくる。しかし遠い将来には「人生百年」という時代が到来するかもしれない。私個人はこの傾向をしんどい面もあるが嬉しく思っている。未来が開けるということは生きる張り合いが出てくることにも繋がるからである。
 では、どんなことに心がけて生活していると健康が増進し、寿命が延びるのか。このことについては精神的側面、肉体的側面、社会的側面等から多様な研究が進められている。テレビでもその研究の結果に基づいた番組が増えてきている。特に食べものに関するものが多い。「サプリメント」の流行という現象も生まれた。私はもっと精神面での研究成果を発表してほしいと思っている。もちろん毎日のストレスを溜め込まない前向きの生き方がいいには決まっている。そういう生き方の秘訣はと自問自答し、資料で調べているが納得のいくデータには出会っていない。


1.粗食で、肉などはあまり食べず、量もそんなに食べ過ぎないこと
2.体を動かすこと(特別な運動をしなくても、よく歩く、よく出かけるとか)
3.ストレスをためないこと


 あるHPにはこういう秘訣が紹介してあった。
 ところが、良質のたんぱく質は不可欠であって、肉などはほどよく食べた方がいいようである。少し古い参考情報であるが、NHK「ラジオ朝いちばん」の放送で長寿者に最も多い性格がある日話題になっていた。何と、長寿者には「負けず嫌い、仕事熱心、几帳面」という性格が多いそうである。いかにもストレスをためこみそうな性格である。私はまさかと最初は疑った。しかしよくよく考えてみると、一見矛盾しているように見えるこの三つが実は真の「秘訣」なのだと納得できた。
 また、あるお方が長寿の秘訣について、人前で恥をかくことと仰っていた。このことについて私もいろいろ考えた。そうか、人前に出ること、いろいろな人と接することが大切なのだと気づいた。人前で臆せずいろんな話題について話をしていれば、当然のことながら恥をかく場面も出てくる。それが頭脳をほどよく刺激をする。ほどよいストレス。それが脳の活性化に繋がるのである。
 それから、不明者が10名とか。これはとても深刻な社会問題を提起している。個人主義的な生活スタイルがごく自然な生き方として定着し、家族の絆が年々薄らいできているからだろうか。これはとても寂しい気がする。
 私は百歳などという年齢には到底届かないだろうと思う。しかし、何とかほどよい健康状態を維持し、男が短命な我が家の家系のジンクスを断ち切りたいと思っている。