Nonsection Radical

撮影と本の空間

いつの間に

2012年10月11日 | Weblog
大阪駅からの電車で窓の外を見たら・・・
えっ?ない!
壊されている。
元大阪中央郵便局が・・・
白いパネルで覆われた中にずいぶん低くなった”残骸”が見えた。
走行中の車内からなので、何かの見間違いかと、帰宅後ネットで調べてみると、先月辺りから取り壊しは始まっていたようだ。
全然気がつかなかった。
毎日のように車窓から見ていたつもりだが、最近は大阪駅を出てしばらくは外を見ていなかったようだ。
それにしてもひと月も気がつかないなんて、どうした事だろう。
実は、今度の土曜日にこの中央郵便局を含めた大阪駅周辺の景色を撮ろうと思っていたのだ。
なのに記録しておくべき肝心の建物がすでに取り壊されいたとは。

大阪で歴史的とか芸術的とか金にならない事に理解を示す御仁など高度成長期以降消滅してしまい、パトロンなど存在しないし、かといって意識は高度成長期のままだから、単なる箱ものを作る事が経済の活性化だという意識しかなく、展望や計画性などなく目的のハッキリしないビルだけを造る事しか頭になくて、出来たら出来たで使い勝手の悪い、周囲との調和など考えもしないヘンなものが”鎮座”する事になる。
それが現在の大阪の”金持ち”のすることなのだから、文化、芸術にカネを費やす事などあり得ないのだ。

東京駅が”復元”されたという話がある一方で、設計不良の雨が吹き込む屋根(つまり役立たず)の陳腐な大阪駅が関西の玄関口だなどと言っているのだから、どの程度の文化度か想像もつくというものである。
ちなみに大阪駅は、人の流れをまったく無視した作りで、いつもムダに右往左往させられ、有名な(?)近辺の地下街など自虐的にしか評価されない非効率的作りである。
それに似たようなのは、六本木ヒルズの意識的に計画されたというショッピング街だが、こちらも”アイデア”倒れであるのは、どちらも気持ちよく歩く事が出来ない事からそう言えるのだ。

今回は不覚を取ってしまい、記録する事がかなわなかったが、歩行者軽視でなくなって当然と言える大阪駅前をぐるりと囲む歩道橋がいつまでたってもなくならないのは不思議でしようがない。
”あれ”がなくなって、駅前を歩行者が地面を悠々行き来出来るようになって、初めて大阪の文化が再開発されると思うんだな、個人的に。




鍛冶町通り 和歌山県湯浅町


フ?ラント?ーリふせ 大阪府東大阪市
コメント
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