5時頃、矢島口駐車場から眺める山頂(七高山)
秋田県と山形県に跨る鳥海山は、その秀麗な容姿から出羽富士、秋田富士、鳥海富士と呼ばれている。成層火山であるが、山頂部は複式火山特有の荒々しい表情を見せている。高山植物の種類と群生は東北随一で、チョウカイアザミやチョウカイフスマなどの固有種も多い。登山コースは、両県合わせて、9起点13コースもあるのが特徴である。
この山には、日本三百名山巡りで2007年8月に、新聞連材の再取材で2017年7月に、2回、いずれも一番人気の象潟口鉾立コースから登っている。
今回は、丁岳から近いことや再び奥羽山脈の山に戻る便利さから、秋田県側では一番古い歴史を持つ矢島口コースを往復することにした。5合目(七高山までの合目標識)、標高約1,200mから登り始める最短コースらしい、
今回は、このコースのピークである七高山(2230m)までの往復とした。2回登頂している頂上の新山は、狭くて落ち着かないし、七高山からは急な谷へ下りて、さらに急なガレ場と岩場を往復しなくてはならないこともある。過去の2回の鉾立コースは直接新山に登り、七高山から尾根伝いに下山している。七高山に鳥海山の一等三角点があり、展望もこちらの方が良く、落ち着いてのんびりできる。
〈自分と全く同じコースを登り下りしていたヤマレコのログを拝借〉
〈登り〉5:30登山口~6:45 8合目七ツ釜避難小屋康~8:45七高山(3時間15分) 頂上休憩45分間
〈下り〉9:30七高山~10:558合目七ツ釜避難小屋~12:00登山口(2時間30分)
明日からしばらく好天が続くので、明日以降に疲れを残さないように、ゆっくり登ったことや標高が高いせいか、これまでで一番汗を掻かなかった。
5:30スタート。5時頃には晴れていたが、出発時にはガスで覆われ、竜田ケ原湿原もこんな様子。帰りも同じ。
10分ほど歩いて、祓川神社の前で、先行グループの前に出る。
高度を上げていくと、ガスは取れてきたが、山頂部はガスで覆われているようだ。
北海道では見られないヒナザクラ
8合目の七ツ釜避難小屋でトイレを借りる。新しくてきれいな洋式トイレだった。ここで8合目だが、これから先がここまでの2倍ほどの時間が掛かった。
登山道そばの細い滝
ようやくすっきりとした青空が広がり、目指す七高山山頂も見えてきた。
大きな雪渓を登る
チョウカイアザミ
チョウカイアザミの群落と七高山山頂
1950m~2100mの間は、このような石畳の道が続く。整備作業に感謝しながら登る。
一面にアキノキリンソウ(コカネギク)で彩られた頂上直下の斜面
一等三角点や信仰関係の石碑の多い七高山山頂。今回はここがゴール。
この下まで下って、登り返さなくてはならない、6mしか違わない新山(鳥海山最高地点)と左下の大物忌神社と山小屋。今回はパス。
過去2回、新山から登ってきて、この尾根から下山している。
360度すべて雲海で覆われ、山麓の眺めは全くなし。45分ほどのんびり休んで下山開始。下山途中、40名ほどとすれ違う。
七合目の御田で寛ぐグループ。いやにのんびりしていると思ったら、避難小屋に泊まるそうだ。
目についたの花の中から
ちょうど12時に下山。車が22台停まっていた。平日でもこの台数である。やはり名山は違う。
ただし、過去2回登っている一番人気の鉾立コースの方が、距離は長いが、いろいろ変化に富んでいて、今回のコースよりずっと楽しいことが再確認できた。
今回の東北百名山巡りは、日本三百名山巡りで登った山以外の山ばかりなので、どうしても地味な山が多く、標高も低いので、林の中の登りが多くて展望も少ない。そういううっぷんを晴らす意味でも、この鳥海山を計画した。天気に恵まれて、大満足だった。後半には月山も予定している。明日から、また地味な山が待っている。
下山後、一昨日もお世話になった猿倉温泉の310円で入れる国民宿舎鳥海荘へ。温泉で疲れを抜いて、のんびりブログアップに励んだ。
これから、明日予定の須金山の登山口へ向かい、下見をした後、泊まるところを探す。
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