癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

函館土木・産業遺産フットパス

2012年11月19日 | 街並み・歴史探訪・ドライブ
 最近、国内のさまざまな地域で、それぞれの特徴を活かした魅力的なフットパスが整備されてきている。「フットパス」とは、イギリスを発祥とする“森林や田園地帯、古い街並みなど地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くこと【Foot】ができる小径(こみち)【Path】”のことらしい。

 函館にもないかと検索してみたら、「函館土木・産業遺産フットパス」がみつかった。これは、寒地土木研究所道南支所が設定したものである。土木学会選奨土木遺産や北海道遺産などの土木・産業遺産12ヶ所を、函館市電のどつく前電停から青柳町電停までの5km弱を巡るルートで紹介している。

 これまでに目にしているところが殆どだが、土木・産業遺産という新しい視点で函館の古い歴史を感じてみるのも良いだろうと、天候が安定した今日の午後にウォーキングがてら一人で歩いてみた。国内で道内で最古や最初というものが多かった。


①函館漁港船入澗防波堤
明治32年に完成した石積みの防波堤。まだ現役で、最近その上にさらに嵩上げがされている。
調査・設計は、近代港湾整備の父として有名な広井勇博士。


②道内初の下水道
明治23年、函館港湾整備のため、弁天砲台を取り壊してその埋立地に整備した下水道施設。
函館どつくの周辺で、現役で活躍している。


③石積岩壁
「緑の島」への橋の両側付近に残る明治時代のままの岩壁


④旧桟橋(東浜桟橋)
青函連絡船の船着き場として明治43年まで利用されていた。
そばには「北海道第一歩の地」碑が建ってる。


⑤七財橋
明治19年に竣工した橋。名前の由来は工事監督の石川七財の名に因る。
昭和44年に改修されているが、ベイエリアの観光スポットにもなっている。


⑥日本最古のコンクリート電柱
大正12年、当時の函館水電会社(現在の北海道電力)が建てた電柱。まだ現役。


⑦市電操車塔
昭和14年に、市電の交差点の信号現示とポイントの切り替えを手動で遠隔操作するために建てられた。
平成7年まで電車信号機の制御装置が置かれて使用されていた。、


⑧東北以北最古のエレベーター
大正12年に建てられた今井丸井デパートに、昭和9年に手動エレベーターとして設置。
現在は函館まちづくり交流センターとなっているが、今でも、スタッフに申し出れば利用することができる。


⑨東本願寺函館別院
大正4年に完成した本堂は、国内最古の鉄筋コンクリート製の寺院。


⑩元町配水池
明治22年建設の日本最古の配水池。日本人の設計監督による国内最初の配水池。
すでに100年を経過しているが、現在も西部地区に配水をしている。左奥の赤煉瓦の建物も当時のもの。


⑪白川橋(函館公園)
明治12年の公園建設時に架けられた北海道最初の洋式石橋。造園監督者の浅野清次郎が寄付した。
明治14年、明治天皇が函館に2度目の巡幸された際の侍従、北白川官能久親王が馬車でこの橋を渡られ、自ら「白川橋」と名付けたといわれている。


⑫日本最古の観覧車(函館公園)
昭和25年に建てられた北海道最初、国内現役最古の観覧車。
もともとは大沼公園に設置されたものだったが、昭和40年、函館公園に移設。