つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

お別れの前に

2015年12月12日 | わたくしごと

今年も残すところ20日余りとなりました。

お客様への今年最後の作品のお納めは、この川崎小虎(かわさきしょうこ)の「海辺の朝」になりそうです。

昨年の秋、この高岳の店のオープンに備え佐橋が東京から仕入れた作品で

いつか小虎の作品を持ちたいと願っていた私達には記念的な作品となりました。

以前と比べるとお値段もびっくりするほどお安くなっていました。

川崎小虎は東山魁夷の岳父、

まだ画家として生活できるかわからなかった魁夷がおそるおそる結婚前の挨拶に出掛けると

小虎は「食べていくことを考えているようではよい絵を描くことはできない」と

 応えたと聞きました。

小虎の絵からは、どこをどうみても器用さや格好のよさを発見することはできませんが

その作品は年々人間味を増し、愛と優しさ、また画品を備えていったように感じます。

私はつい「ことら」と読んでしまいますが、この「しょうこ」の祖父は大和絵師川崎千虎(ちとら)

川崎家は尾張藩士で代々徳川家に仕えた浮世絵師の一族です。

小虎の息子さんお二人も画家の川崎春彦、川崎鈴彦氏

またお孫さんの川崎麻児(あさこ)さんも現在日展でご活躍中です。

 

 ※作品の画像は納品のため削除させていただきました。

 

 

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