つれづれ

名古屋市内の画廊・佐橋美術店のブログ

木工芸 椿 父の作品

2016年09月24日 | わたくしごと

雨の続く毎日です。みなさま如何お過ごしでしょうか?

また二日ほど実家に戻って参りました。

まれに実家の写真をblogに載せさせて頂きますと、木工芸のお好きなかたが

父の作品をお見つけくださいますので

今日は少し具体的にご覧にいれようと思います。(身内の、名のない大工の作品ですので今まで躊躇がありました)

いきなり黒椿は驚かれるかもしれません。けれど、次回私一人で名古屋に持って帰れるのは

これかな?と。。なりまして。。

 

父の作品は侘助、藪など椿が主です。

もともと数寄屋系の大工でしたので、入手し寝かしておいた木曽のヒノキなど銘木の残りをつかって製作をしました。

花と、葉、枝を別々に彫り、接着します。

葉も、反りの分の厚さから一つ一つ彫りはじめ

色は日本画材でつけています(葉のうらは補強の意味で薄く塗ります。)

作品に少し強く触れてしまうと接着の部分から本物の椿と同じように葉ははらはらと、花はぽとんと

落ちてしまいます。接触を防ぐため、アクリルのケース、また作品によっては外箱をつけています。

 

父は40代後半に妻である私の母を失ってから、十年ほどで一挙にたくさんの椿を彫り続けました。

残念ながらいまは手が効かなくなり、作品作りも修理さえできなくなりましたので壊れてしまえばそのままですが

制作から30年を経て 素地の木も、接着部分も安定してきたといいます。

色々な作品がありますので、少しづつ名古屋に運び(振動に弱いので車でまとめて運ぶことができません)、まとまったところで父の展覧会を開きたいと考えています。

 

 また時々父の作品もご紹介させて頂きます。そして実物もご覧いただけるようにしたいと思っています。

 

 

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