嶋津隆文オフィシャルブログ

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地方議会の議員の定数は多いのか、少ないのか?

2014年06月25日 | Weblog

写真:「田原市議会」

6月23日、田原市議会はその議員数を現行の20人から2人減の18人にすべきとの改革案を報告しました。田原市人口7万人弱。「議会改革が叫ばれる今、議会自らが議員定数削減という厳しい選択をした」と報告書にあります。

報告書での市民1000人のアンケート結果を見ると、「定数の現状維持」が47%、「多い」が19%、「少ない」が2%弱でした。にも関わらず田原市議会は2人の削減を決めたのです。来年2月の選挙から適用されるようです。

議員の定数問題については私自身、1年ほど前に松蔭大で担当した地方自治ゼミで厚木市議会の事例を検証したことがあります。厚木市は人口22万人、議員定数28人。その28人の議員アンケートでは「現行定数でよい」が9人、「少なくすべき」が5人、「多くすべき」が0人でした。

そのとき、こんな議論があったことを覚えています。
「議員の大幅減は議会の存在意義である討議の機能を弱める可能性がある」
「議員数をどんどん減らせば、それだけ住民の意向が市政に反映されなくなる」
「市民ニーズを汲み上げるという本来的な視点からは、議員は年齢的にも職業的にも地域的にも幅広い層から集められる必要がある。議員定数削減の風潮には慎重でなくてはならない」

田原には田原の地域性がありましょう。「(定数を削減し)議員自らが資質の向上を目指す」とする田原議会の報告書の趣旨を何とか好意的に受け止めたいものです。


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