嶋津隆文オフィシャルブログ

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国立若手市議らとの話し合いをもって

2008年01月23日 | Weblog

今朝は久方ぶりの大雪です。しかし東京の雪といえば、井伊直弼暗殺の桜田門の変、政府要人暗殺の2・26事件といった血塗られた出来事が想起されます。これでは静かな雪も不本意なことに違いありません。

さて昨夜は恒例のくにたち政経研究会があり、20代、30代の若手国立市議のパネルディスカッションがもたれました。自民、民主、社民という与野党の3人で、さしづめ呉越同舟といった展開でした。しかしテーマが国立市政(関口市長)の評価と問題点についてということであり、自ずと幾つもの興味深いやりとりがありました。

「議員時代には卒業式などで国旗に背を向け不起立だったが、市長になってからは従順となった。その変節には驚いている。」
「まちづくりのビジョンに欠ける。また市が出している財政ピンチ宣言の収拾時期や目標など、財政再建に向けての具体的な方向性がみえない。」

「前(上原公子)市長のように議会を紛糾させることはしない。そう彼(関口)は言っている。現に議会は安定しており、このまま様子を見守りたい。」
「議会での答弁もコロコロ変わり、不安である。確固たる自分の信念というものがみられない。与党の立場からみても、それが不満である。」

こうしたやりとりを聞きながら、いくつか思うことがありました。

まず、何よりも若手議員をはじめ多くの人が、「見えない市政」に苛立っているということです。何を市長としてやりたいのか、やらねばならないのか、曖昧なままになっているのです。

この不明さは、市長自身の「ことばの軽い」キャラもさることながら、恐らく彼を支える与党やバックアップグループの政策立案といった面での不作為に起因しているのではないかと思わざるを得ません。要するに不勉強なのです。その結果、「見えない市政」に市民は困惑しているのです(もっとも勉強不足は野党の方も否めませんが)。

そう思う時にとりわけ気になることがありました。それは、「着任一年くらいは様子を市長の動きを見守ろう」という議員からの発言です。これは危険なことです。早急にやらねばならない事柄は国立には山ほどあります。一年様子を見るというのは不作為の正当化です。

同様に気になることといえば、現市長が発言している「身の丈」財政論です。「身の丈」の見合ったまちづくりや財政運営をやっていくとの論調は、他ならぬ現状肯定そのものであり、至急にやらなくてはならない経営努力や財政再建努力を曖昧にする「魔法の杖」となりかねないものです。

要は、何かにつけ、「時間」というキィワードが欠落しているのではないかということです。ここに現市政の一番の問題点があるように思われるのです。

ちなみに首長というものは、選挙後着任すれば自分の政策を「総合計画」として半年後くらいには策定するのが一般的です。いつまでに(時間)、何を(事業)、いかに(財源)やるかを約束するのです。これが最低限の情報公開というものです。そうした明確な指針を出さないばかりか、コロコロ変わる言葉も加わって、いまこの国立は市民と議会に不安が出てきているのではないかと思うのです。

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