Yuhiの読書日記+α

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貴族探偵

2010年07月20日 00時47分31秒 | 小説
麻耶雄嵩著「貴族探偵」を読了しましたー!!<読書日記>とか銘打っているわりには、最近小説の話題が少なくて、心苦しい限りだったのですが・・・(^^ゞなかなか本を読む時間と気力がなくて、ついついドラマや映画を優先してしまうんですよね。

で、今回久々に推理小説を読みました。なんといっても麻耶さんの何年ぶりかの新刊ですしねー。この方、とーっても寡作な作家さんですが、出来上がった推理小説は、一般的なものとかなり違っていて面白いんですよー。特に推理小説としてはつきものの探偵役が、かなり変わっていて、アクが強いというか性格が悪いというか・・・(苦笑)。普通の推理小説での探偵役は、読者側に立っているのでなんだかんだ言っても、本当のワルではない事がほとんどですよね。でも、麻耶さんの作品に出てくる探偵は、本当に根性悪。でも、そこが面白くてやめられないんですけど。

で、今回の作品。数年ぶりということもあって、私もすごく期待していて、期待しすぎた面もあると思いますが、正直微妙でした。
いえ、決して面白くないというわけではないです。「貴族探偵」なんていう一風変わった探偵が出てきて、自分では全く推理も捜査もせず、全て自分の使用人にやらせてしまう・・・なんて、相変わらず個性的な探偵ですし。でも、何か物足りないと思う面があるのも事実。
それは多分、貴族探偵自身の性格やら何やらがあまりにも不明すぎて、どんな感情も持つことができないからかなと思うのです。
良いにしろ悪いにしろ、何らかの感情を持てないなら、記号と変わりないですもんね。この貴族探偵の設定も、やりようによっては、もっと面白くなりそうだっただけに、そこがちょっと残念でした。