上砂理佳のうぐいす日記

やっと秋らしくなりましたが、まだまだ日中は陽ざしがきついです。寒暖差で風邪をひかないように★

「玄米菜食」のワナ★

2024-05-05 | うぐいすよもやま日記
入院中「癌が消える食事」とか「ステージ4からの生還!私が生き方を変えたワケ」とか、様々な「闘病本」をスマホで検索し、解説・レビューを読んでました。
「これをやれば癌が治る」「癌を遠ざける生活」その類いの情報は溢れんばかりです。でも、「自分」には、合ってるんでしょうか?ある人には素晴らしい療法でも、ある人には最悪かもしれません。
それでも私は入院している時には、「菜食療法で消えるかも」と、うっすら望みを持っていました。

癌専門のクリニックを京都で開院している先生の料理本を、姉が退院時にくれました。よくある「玄米菜食」です。私も若い時に少しハマってたから大体わかっています。
米やパンは未精白のものを。玄米ご飯に全粒粉パン、全粒粉パスタ。甘いもの辛いものは癌のエサだから避ける。「だし」を丁寧にとり塩を入れない、超薄味。
野菜と果物をたっぷりとり、たんぱく質は植物性で。豆腐、納豆、大豆など。動物性たんぱく質は極力とらない。とるなら鶏の脂身と皮を除き、あとは魚で。
加工品には発ガン性物質が含まれているので避ける。
なるべく農薬を使っていないオーガニックなものを。質のいいオリーブ油は炒めもの。市販のドレッシングでなくエゴマ油をサラダにかけて。

退院後はしばらく消化の良いものを少しずつとるのですが、病院の指導では「基本、何を食べてもいい」とあります。天ぷらやカレーとか以外は。
玄米は消化に悪いので私は白米のお粥と野菜を煮たの、ほんの少し魚、甘いの辛いのNG!みたいな食事を、その本を参考にしながら、退院後続けていました。胃腸に優しい、確かに「身体にいい」イメージはあります。でも「美味しいなあ」と思うことと、思わないことは、半々ぐらい。
しかし退院後、体重は減るばかりで、ふらつきます。目の前が真っ暗になる貧血症状も頻繁に出ます。
体重が自分的危険ゾーンに入ったので、「こらアカン」と、菜食療法を止めました。

考え直して、「動物性たんぱく質を三度三度とる」方向に変えました。
朝は煮魚、昼は蒸し鶏サラダ、夜は焼魚、みたいな。塩も少し。甘いものも食べたきゃ食べる。
そしたらたちまち「目の前真っ暗」の貧血傾向は改善。ふらつきも減りました。
固いご飯はまだ消化がしんどい、お粥と野菜要素、植物性タンパク質はそのままで、動物性タンパクだけを追加増量した感じです。
「動物性タンパク質は癌のエサ」「乳製品は癌のエサ」と、玄米菜食本にはありますが、その根拠は実ははっきりしていません。
「そうだ!」「そうじゃない!」と、お医者さんでも見解が違うのです。
最近では「年寄りこそ肉を食うべし!」なんて説もあります。「食べたいものを食べて免疫力アップ!」なんてのも。

私は元々、小さい時から少食で痩せています。たくさん食べるとお腹が痛くなるのがわかりきっているので、小さい時から危機回避で「腹七分目」を選択してきました。
なので身体に脂肪も筋肉も「貯蓄」が無い。骨密度も。
「貯蓄」がある人は、この「玄米菜食療法」は、いいかも、です。血糖値やコレステロール値は下がるでしょう。 
でも「貯蓄が無くてジリ貧」の私は違う。
いい加減、入院前と入院中ろくに食べてないので体重激減してるのに、手術後の回復期にエネルギーをとらなければ、衰弱して死ぬというものです。
野菜ばかり食べていても、私の場合はパワーつかない。量を食べられないから、少量でエネルギー値が高いものを取る必要がある。
冷静に考えてみればわかりそうなもんですが、「癌が消える」とか「私はこれで健康になった」とか、甘言に乗ってしまうのです。
唱えている人はホンマに責任とれるのか?と疑問符です。

玄米菜食をやる人は、たいていが真面目な努力家だと思います。
「正しく生きよう」とするタイプなので、「こうすれば間違いない!」と思い込むと、周りが何を言っても聞く耳持ちません。
それで元気にハッピーに生きられてるのなら結構ですが、どんどん痩せて活力もなくなってるなら、どこかで修正しないといけない。死に直結していることに気付かないのです。
拒食症で亡くなるのはこれの延長線上です。
真面目で努力家であるがゆえに、視野が狭くなってしまう。
私と同じように「癌が消える食事療法」を考えてる方は、慎重になさることをお勧めします。確かに野菜中心のナイスな料理は参考になりますが、「〇〇は癌のエサなので採ってはいけない」と記述している時点で、私にはクエスチョンです。
食事療法の本を出している人は、読者の命の責任は負ってくれないのです★
コメント
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