2月に読んだ本

2月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3968ページ
読みたい本の数:2冊

▼読んだ本
英雄たちと墓 (ラテンアメリカの文学 (7))英雄たちと墓 (ラテンアメリカの文学 (7))
素晴らしく凄まじい読み応え。憑かれ、逆巻く渦に魅入る心地。アルゼンチン旧家の娘が父親を射殺し、自身もガソリンを撒いて焼死した事件。殺された男の手記の発見、娘が自分に弾丸を使わなかった謎。これらが序で明らかにされ、本文はそこへ向けて語られていく。若く狂おしい恋、老人が語る古い内乱と没落した旧家の歴史(80年父親の首と閉じ籠った娘…)、狂気の血脈と頽廃、エディプス劇…と、幾つもの要素を含み重層的なこの物語は、重厚で異様で過剰だった。何より圧倒されたのは、盲人に強迫観念を抱く狂人の手記『闇に関する報告書』。凄い
読了日:02月29日 著者:サバト
トリストラム・シャンディ 下 (岩波文庫 赤 212-3)トリストラム・シャンディ 下 (岩波文庫 赤 212-3)
時間をかけてどっぷり付き合った、トリストラムの生涯と意見(の、はずが…?)。何て愛すべき小説だろう…あきれるほどに、笑っちゃうほどに。型破りなやんちゃぶりと、言葉の端々に見せる人としての真っ当さとの奇妙な釣り合いが、私には好ましかった。脱線に次ぐ脱線…と思えば、此処と其処でつじつまを合わせてしたり顔。作者に絡みたい気分になったりするのも、無性に楽しかった。どこまでも大らかなシャンディ精神にすっぽりと蔽いくるまれていることが、一等の魅力。読み終えてしまうのが寂しかった。叔父トウビーの心根の美しさと言ったら…
読了日:02月26日 著者:ロレンス・スターン
リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)リリエンタールの末裔 (ハヤカワ文庫JA)
やはり表題作がとても好き。それから、「幻のクロノメーター」。
読了日:02月22日 著者:上田 早夕里
粛清粛清
素晴らしい読み応え! 来し方を振り返り溜め息をこぼすしかないような…そんな読後感だが、読めてよかった。戦争や男達に踏みしだかれた女たちが、普通の弱さを抱え苦しみながらも歩いてきた姿に、静かに揺さぶられた。エストニアの小村に暮らすアリーダと、庭に倒れていた娘ザラ。2人が背負った苦難の物語は、行きつ戻りつする時間の流れの中で詳らかになる。その内容の重みに慄きつつ、目を逸らさせない物語の力に圧倒された。2人の邂逅にどんな意味があるのか…と胸に引っかかっていた問いの答えは、かけ結ばれた彼女たちの心の内にきっとある
読了日:02月21日 著者:ソフィ オクサネン
チムニーズ館の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)チムニーズ館の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
活劇もあって恋もあって…驚きもあり。楽しかった!
読了日:02月17日 著者:アガサ・クリスティー
塔里木秘教考塔里木秘教考
とても面白かった。時空間に歪みをもたらす不穏な沙漠が横たわる、塔里木盆地。二組の双子にいざなわれる、謎と幻想と砂嵐が待ち兼ねる危険な沙漠行。見慣れぬ地図を幾度も見つめ、どっぷり浸った。博物館で働くアブリムクは、陳列されている写本がソグド語の9世紀頃のものではないかと思い、解読しようと無断撮影を行うが…。古写本に書かれた火が出る井戸と、マニ教の教えにある“魔界ノ水”の関係。マニ教壁画と仏教壁画。20世紀中国で繰り返す原爆実験と、ウイグル族の甚大な被害。二つの古井戸を繋ぐ時空の歪…。絡め捕られる読み心地  
読了日:02月14日 著者:中野 美代子
秘書綺譚: ブラックウッド幻想怪奇傑作集 (光文社古典新訳文庫)秘書綺譚: ブラックウッド幻想怪奇傑作集 (光文社古典新訳文庫)
とてもよかった。古い作品ならではの味わいを、隅々まで堪能出来る一冊だった。とりわけ好きなのは、おぞましい食事の場面に思わず釘付けになり(ここ好き)、ショートハウスとガーヴィーの攻防に息を呑む表題作、いやだいやだと思いつつ背中を押されるがまま踏み入ってしまう「空家」、一風変わった吸血鬼ものの「転移」、身の毛がよだった「窃盗の意図をもって」。幾つかの幽霊譚などは、怖いかな…と怖気づきながらも、ふと懐かしさを感じる瞬間があって、それもよかった。幽霊とか、それを怖がる気持ちには、どこかしら古馴染みのような趣がある
読了日:02月13日 著者:アルジャーノン ブラックウッド
ポンド氏の逆説 (創元推理文庫 (110‐9))ポンド氏の逆説 (創元推理文庫 (110‐9))
面白かった、好きだ。きちんとした身なりで温厚なポンド氏は、談話中に奇怪な発言をすることがある。そして問い詰められ説明をする段になると、顎髭を引っ張り、魚のように口をぱくりぱくりと開けたてする面妖な癖が…。まず一つの逆説が挙げられる、倒叙的手法の連作。規律がよすぎて思い通りに事が運ばなかった将軍の話、完全なる意見の一致をみた2人の男が殺し殺される話、目だたないのっぽの話。好きだった「ガーガン大尉の犯罪」「愛の指輪」「恐るべきロメオ」は、ポンド氏の友人ガーガン大尉の恋が絡んでくる話。逆説以外の部分も楽しかった
読了日:02月09日 著者:G.K.チェスタトン
短篇集 死神とのインタヴュー (岩波文庫)短篇集 死神とのインタヴュー (岩波文庫)
設定のユニークな表題作の他、不可解な邂逅が残照のように後を引く「ドロテーア」や、神話を題材にした「カサンドラ」など…興味深く読んだ。ハンブルクでの空襲の体験を描いた「滅亡」は、峻烈さを増していく筆致にただただ圧倒される。
読了日:02月08日 著者:ノサック
フロベールの鸚鵡 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)フロベールの鸚鵡 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
素晴らしい読み応え。みっちりとフロベールでありながら、風変わりな小説としてとても楽しめる。切り口の面白さが見事。様々な角度から照射され浮き彫りにされていくフロベール像と、それを語る主人公ジェフリー・ブレイスウェイトの言葉の端々に垣間見える彼自身の人生の影とが、妙なるマーブル模様を見せながら一つの作品となっている。束の間フロベールのお近づきになる気分も味わえるが、決してそれだけではない…不思議な魅力を持つ物語だった。“鸚鵡はまさにフロベール独特の「グロテスクなるもの」”。ルイーズ・コレの語る話には吃驚
読了日:02月06日 著者:ジュリアン バーンズ
裏返しの男 (創元推理文庫)裏返しの男 (創元推理文庫)
面白かった。フランスはメルカントゥール山系で、夥しく殺されていく羊の群れ。そしてとうとう人間が犠牲になり、巨大狼かはたまた狼男の業か…と、復讐の追跡行が始まる。ヨーロッパ狼に惚れ込んだカナダ人ローレンス、恋人カミーユ、そしてパリの天才警視アダムスベルグ…と、各々に複雑な造形が成され、それがこの作品の独特な深みになっている。一方に、カミーユを巻きこむソリマンとハリバンコンビがいて、この二人の癖の強さも堪らない。彼らが一緒にいると、こちらにまで羊脂の匂いが伝わってくるような気すらした。シリーズの一冊目もいずれ
読了日:02月02日 著者:フレッド・ヴァルガス

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3月4日(日)のつぶやき(福井市、「真竜らーめん」)

11:53 from twicca
福井市の真竜らーめんにて、塩をいただいた。麺がやわやわだけれど。
 でも、春菊とスープが合っていてよかった。

11:55 from twicca
だーなさんがもう一杯いくというので、二軒目へ向かう。やでやで。
12:28 from twicca
一人ビール餃子にゃう。ま、隣に夫がいるが。

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3月3日(土)のつぶやき(蕎麦や二軒♪「忠兵衛」、「ふるさと」 その2)

06:56 from web
古本屋って、愛知県の犬山市か…!(今までぼーっと聞き流していた)
06:57 from web
どのあたりなのかな…。
07:47 from web
おはよございます。カーネーション、ぐっときました。これからお風呂~♪

10:44 from twicca
蕎麦日和♪ ちょっくら今庄へ。ぎゅるる~ん。
11:23 from twicca
そばずし、 絶品!!


 〆鯖も、絶品!!


12:13 from twicca
雪がまだ…。


12:32 from twicca
二軒目の「ふるさと」。


 “山葵そば”をいただきました。美味しかった~。
 ご馳走さまでした♪

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3月2日(金)のつぶやき

09:40 from web
おはよございます。こーしーでまたりにゃう。ちょっと気がかりなことがあったのだけれど、杞憂だったのかなぁ…とぼんやりしてしまう朝なのだ。
09:47 from web 
欲しい欲しい…と思う本が絶版で、定価の倍以上の値が付けられているのは、足元見られ感が口惜し過ぎる。片っぱしから復刊するがよい…のに!

14:04 from twicca
カフェからヨーロッパ軒へ移動。雰囲気が独特過ぎる…。


14:21 from twicca
チキンジクセリなるものは、ピカタだ…。


14:30 from twicca
夫のカツ丼ミニ(私はジクセリで充分過ぎる…)。

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3月1日(木)のつぶやき

05:04 from web
おめざ。ナボコフの「スカウト」。
15:45 from 読書メーター
【河・岸 (エクス・リブリス)/蘇 童】を読んだ本に追加 →book.akahoshitakuya.com/b/4560090203 #bookmeter

15:55 from 読書メーター
【河・岸 (エクス・リブリス)/蘇 童】
 “一つは父と船、一つは母と陸。どちらか一つしか選べない。”(53頁) 微妙に好みではないのだが、まあ面白かった(しかし、監視者ってスト…むにゃ)。

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