1月19日(火)のつぶやき(読んだ本、『カタコトのうわごと』 再読)

@rinakko 09:51
【カタコトのうわごと/多和田 葉子】を読んだ本に追加

 再読。日本語での初期エッセイ集、あらためて面白かった。おおっ…と引き込まれて読んだのは、「文楽」的な面から富岡文学の特色をわかりやすく読み解く「舞台のある小説」や、『硝子生命論』の書評「人形の死体/身体/神道」、ツェランの詩と翻訳についての話「翻訳者の門」、「ハムレットマシーンからハムレットへ」…などなど。 
 あと、巻末の「二〇四五年」は、『献灯使』へと繋がっていくような近未来もので、とても好きだ。
 “二〇四五年ともなれば、妻という妻は食パンで出来ている。前夜に材料を揃えておいて朝の四時には自動的にパン焼き器のスイッチが入り、サラリーマンでもせめて出勤前に一目、妻の姿が見られるようにする。目玉は普通、干しブドウで付けるが、干しブドウの真っ黒な瞳の輝きに何か悲しみと似た痛みを感じてしまう男は、目の部分に指を突っ込んで穴をあけるだけで、特に何も入れない。”



@rinakko 15:20
【傘の死体とわたしの妻/多和田 葉子】を読んだ本に追加
傘の死体とわたしの妻
クリエーター情報なし
思潮社
 再読。
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