本が好き!な、りなっこのダイアリーです。週末は旦那と食べ歩き。そちらの報告も。
本読みの日々つらつら
4月27日(木)のつぶやき(読んだ本、『バウドリーノ』 再読)
(@rinakko) 2017年4月27日 - 11:16
【バウドリーノ(上) (岩波文庫)/ウンベルト・エーコ】
(@rinakko) 2017年4月27日 - 11:13
【バウドリーノ(下) (岩波文庫)/ウンベルト・エーコ】
待ってましたの再読。すこぶる面白かった! うおん! 粗野な言葉と王宮の言葉を自在に使い分け、繊細な表現力で驚異に満ちた己の人生を縷々かたるバウドリーノと、どこまでが本当なのかと訝しみつつ耳を傾け続ける歴史家二ケタス。それは、2人が出会った第四回十字軍による殺戮と略奪の坩堝から、少年バウドリーノが皇帝フリードリヒの養子となる経緯にまで時を遡る。
パリでの学生生活、生涯の冒険をともにする仲間たちとの語らい、地上楽園のこと、バウドリーノの恋文と詩作、緑の蜜、三賢王の発見、偽りの手紙、聖杯…と読みどころたんもりで。
壮大な法螺話(?)としては下巻からがますます素晴らしい。上巻でバウドリーノが嘯く、“どうせ、何を言おうが、私が言えばそれが真実となる”とか、“私の人生はもはや嘘に捧げられている”という言葉を思い出しつつ。人間同士を戯画化したらしき怪物たちの描き方は、そのやり過ぎ感も含めて面白かった。
探求の旅への尽きぬ思い、その果てに見たものと果たせなかったこと、そして最後の最後の謎解きの重みよ…。
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