5月28日

 フランティシェク・クプカ/山口巖訳『カールシュタイン城夜話』を再読した。 
 
 病に伏した皇帝カレル四世と3人の側近たちのチェコ版『デカメロン』で、この時代の雰囲気は格別。

 ただ、様々な女性についての21篇なのに、如何に敬虔かつ貞淑か(或はその逆か)の話になりがちではあるし、カレル四世が夫として誠実であろうとしたのはわかるけれど、3人の妻が若くして出産後数年の内には亡くなることに淡々と触れられているのが、今回は辛かった(王が独身ではいられない立場なのも…)。
 とりわけ好きだったのは「オルガ」や「ブランカ」「スヴィードニツェのアンナ」。

 "王たるものは妻に愛されるべきなのだろうか?”

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