6月19日

 ボッカッチョ/平川祐弘訳『デカメロン 中』を読んだ。
 
 四日目から七日目まで。ボッティチェㇽリの絵(特に松林の方)を見るたびに、これは一体どういう…と思っていたのでやっとその話を読めた訳だが、想像以上にひどい話だった。絵画になった場面より話そのものが。
 あと、イザベラ(ここではリザベッタ)とバジルの鉢の話が入っている。


 めも)中世の科学では魂の所在は心臓の中(殺された恋人の心臓に口づける)。
 キリスト教徒とイスラム教徒の交渉や平和共存も描かれている。
 美しい自然と美しい被造物の調和は西洋中世文学の基本的なモティーフの一つ。
 教会で説かれる道徳とは異なる人間性に基づく行動原理を示唆している。

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