6月15日

 塚本邦雄『連弾』を読んだ。 
 
 ルビの多い文章を追うだけでまず快感。
 聊か毒気が効き過ぎなのでは(特に女性に対して)、お気立てに難がおありで綺羅な人たちしか出てこないのでは…などと思いつつ、引き込まれ魅入られて眩暈する読み心地だった。醜さも美しさも過剰に絢爛で残酷で、もうそれで酔ってしまう。

 とりわけ好きだったのは表題作(未絵さんがだんだん好きにw)と「青海波」と「かすみあみ」(これでもかと立ちこめる香り、そのなかの妖しい少女たち。うとり)

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