9月21日

 @rinakko
 【清少納言を求めて、フィンランドから京都へ/ミア・カンキマキ】を読んだ本に追加
 
 素晴らしかった。十年以上も清少納言と思いを交わしてきた“私”ミアが、フィンランドから京都、更には東京やロンドンまでセイを探し求め続けた旅の記録。セイを深く知るために、常に比較されるムラサキのことも調べ、ヴァージニア・ウルフや『ピーター・グリーナウェイの枕草子』にまで思惟は及ぶ。
 セイの生涯については殆どが不明で、枕草子の原本すらないことを知った“私”の戸惑い。京都の宿(“ゴ○○リ洞窟”って!)での同居人たちとの生活(京都の呑み歩き羨ましいんですけど)、そこへ挟まれる“私”のものづくしリストも読んでいて頗る楽しい。

 ヴァージニア・ウルフが清少納言の“キャリアウーマン擁護論”を読んで、感想を残してたらよかったのに…という件、確かに惜しい(当時の枕草子翻訳者が省略したと)。

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