7月11日(木)のつぶやき(読んだ本、『失われた時を求めて 4』)

@rinakko 22:29
【失われた時を求めて(4)――花咲く乙女たちのかげにII (岩波文庫)/プルースト】を読んだ本に追加

 乙女たちの群そのもの…まるで連なり合うように一人一人の区別がつかない少女たちの群そのものに、心魅かれる主人公。視覚だけで少女たちを捉えている始めの段階が、先へ先へ引き延ばされていくようで、その辺りの心情が興味深かった。
 “個体がほとんどそれ自体では存在せず、個々のポリプよりもむしろそれらを構成するポリプ母体によって形づくられる原始的な有機体のように、少女たちはたがいにくっついたままだった。”(396頁) ポリプ母体…。
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