バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

日本は医療、医薬品支出に見合った価値があるよう確実にしなければならない。

2015年11月13日 | 医療 医薬 健康
日本は医療や医薬品の支出が増大している中、支出に見合った価値があるよう確実にしなければならない。


最新のOECD報告書によると、近年見られる医療および医薬品支出の急速な増大を受け、日本にとっての優先事項の一つは、この増大する支出が効果的に使われるよう推進すべきです。近年、日本の医療支出の伸び率は他の多くのOECD加盟国より急速で、GDP成長率をも上回っています。日本の医療費の対GDP比は現在、OECD平均を大幅に上回っており、2013年にはOECD平均が8.9%だったのに対して日本は10.2%でした。

医療支出の大幅な増加は、主に医薬品支出の大幅な増加が背景にあります。日本の医薬品への公的支出の伸び率は2009年以降、実質ベースで毎年ほぼ5%に達していますが、他の多くのOECD諸国では対照的に経済危機の影響から医薬品への公的支出は低下しています。日本の国民1人当たりの医薬品支出は現在、OECD諸国の中で米国に次ぐ2番目の高さとなっており、OECDの平均を45%上回っています。全てのOECD諸国が、ジェネリック医薬品市場の発展が医薬品支出の効率化を図る好機であるとみなしています。日本もジェネリック市場の拡大に向けて多くの対策を導入していますが、ジェネリックの市場シェアは医薬品市場総額のわずか11%で依然きわめて低く、OECD平均の半分にも満たない水準です。

OECD.,2015年11月4日



2015年医療・介護改革の深層

2015年11月13日 | 医療 医薬 健康
キヤノングローバル戦略研究所 2015.11.10
銀協月報 2015.10」に掲載

世界が注目する日本の高齢化の行方

 筆者は、本月報が発行される直前の2015年10月上旬、カタールの首都ドーハで開催される国際医療政策学会で高齢化が各国の医療制度に与える影 響に関するシンポジウムのパネリストに指名された。これは、世界で最も高齢化が進行している日本の近未来におけるセーフティネットのあり様に対する海外か らの関心が高いことの表れである。

 高齢化が一国の経済の活力や社会保障制度改革の柔軟性に与える影響を測る指標として、従属人口指数が注目されている。同指数は、分子を14歳以下 人口と65歳以上人口の合計とし、分母を彼らの生活を支える15歳から64歳の人口とすることで算出される。この値は低いほど好ましい。図表1のとおり、 バブル経済崩壊直前の1990年時点では、先進諸国の中で日本が最も低く好条件であった。しかし、その後の「失われた20年」の間に日本の指数だけが急上 昇、2013年時点で62になった。:

http://www.canon-igs.org/column/macroeconomics/20151110_3355.htm

AstraZeneca、米製薬会社 ZS Pharma を27億ドルで買収

2015年11月13日 | ビジネス 政策

英製薬大手のAstraZenecaは11月6日、米のバイオ医薬品会社 ZS Pharma を27億ドルで買収すると発表した。

AstraZenecaはZSの株主に対し1株あたり90ドルを現金で支払う。11月5日終値に42%上乗せした水準になる。

主力の高脂血症治療薬 Crestor ®の特許が米国で切れたことを受け、心疾患治療薬のポートフォリオ拡充を目指す。

ZSが開発中の高カリウム血症 (hyperkalaemia) の治療薬「ZS-9」が将来、全世界で10億ドルを超える売上高になる可能性を評価した。
ZS-9 は現在、米当局が審査中で、来年5月26日までに承認の是非が判明する見通し。
欧州の販売申請も2015年末に行う。

AstraZeneca は循環器・代謝性疾患を中核に位置づけており、相乗効果が見込める。
化学業界の話題 knak (2015年11月12日