バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

糖鎖シグナルを介する生体防御システムの解析

2006年03月05日 | 創薬 生化学 薬理学
川嵜 敏祐 (京都大学大学院薬学研究科)

 前年度の研究成果のうえに幾つかの興味深い新発見があり,研究は順調に進行した。京大グループでは,マンナン結合たんぱく質を用いた遺伝子治療による顕著ながん抑制作用(MBP依存性細胞性細胞障害作用)の分子機構の解明を進め,MBP刺激によるヒト多形核白血球からの活性酸素の放出現象を見いだした。また,ヒトマンナン結合タンパク質の遺伝子発現機構の解析,新規血清レクチンの発見などの成果をあげた。佐々木研究所グループではSO3→6GlcNAc:β1,4ガラクトース転移酵素の発見および精製に成功した。また,IL-2,IL-1βの生理活性におよぼすレクチン様機能の重要性を明らかにした。九大グループではカブトガニ顆粒細胞や血漿中に含まれるレクチン類を精製し,機能解析を行うとともにX-線結晶構造解析に成功した。 詳細>>J-STOREサイト

生体防御のメカニズム 糖鎖シグナルを介する生体防御システムの解析

2006年03月05日 | 創薬 生化学 薬理学
川嵜 敏祐 (京都大学大学院薬学研究科)
糖鎖シグナルを介する生体防御システムの解析に関する平成10年度の研究は、平成9年度の研究成果の上にいくつかの興味深い新しい発見があり、全体として順調に進行している。Aグループでは、マンナン結合蛋白質を用いた遺伝子治療による顕著な癌抑制作用(MBP依存性細胞性細胞障害作用、MDCC)の発見、MBP刺激によるヒト多形核白血球からの活性酸素の放出現象の発見、ウシ血清コングルチニン遺伝子発現機構の解析などの成果を上げた。Bグループでは、SO3イオン→6GlcNAc:β1,4ガラクトース転移酵素の発見および精製に成功した。また、IL-2のレクチン活性の生理的意義を解明する手がかりを得た。Cグループではカブトガニ顆粒細胞や血漿中に含まれるレクチンや抗菌性ペプチドを精製し、機能解析を行うと共に構造解析を行った。本研究課題は最近特に注目されている先天性免疫機構の重要な一分野をなすものであり次年度もさらに新しい展開が期待される。詳細>>J-Storeサイト

植物を形質転換する方法及びその植物並びにその遺伝子

2006年03月05日 | 植物&農業
森 敏 ほか(科学技術振興機構):特開平11-266876
有用植物に他の生物の遺伝子を導入して有用植物を形質転換する方法に関する発明である。より詳細には、導入される他の生物の遺伝子がコードする蛋白質が有する機能を実質的に変更することなく、この他の生物の遺伝子の塩基配列中に存在する、形質転換をされる有用植物のmRNAでのポリ(A)付加に関係する要素領域を、mRNAのポリ(A)付加に関係しないような他の塩基配列に改変をする、有用植物を形質転換する方法、それにより製造される形質転換された有用植物、その塩基配列の核酸と、その核酸の製造方法に関する。形質転換された植物において、導入遺伝子の発現を左右する要因として、mRNAのポリ(A)の付加を決定づける塩基配列がある。さらに、このポリ(A)の付加を決定づける塩基配列の上流にGT-リッチな塩基配列が必要である。つまり、GT-リッチな塩基配列があると、ポリ(A)の付加が決定され、その後に出てくるポリ(A)シグナル、例えば、AATAAA様の塩基配列の10~30b後ろの箇所でmRNAを切断し、ポリ(A)ポリメラーゼの働きでポリ(A)が付加される。したがって、導入される遺伝子がこのような塩基配列を持つ場合、形質転換された植物は、全長のmRNAは発現できない。この発明では、この発見に基づき、導入される遺伝子中に存在する植物におけるポリ(A)シグナル、AATAAA様の塩基配列、さらにはGT-リッチな塩基配列を他の塩基配列に改変する。この方法を用いて、酵母の鉄吸収に関係するFRE1遺伝子を、タバコへ導入して、その形質変換を発現させた。

光合成機能を用いたバイオアッセイ法

2006年03月05日 | 創薬 生化学 薬理学
田谷 正仁 ほか(科学技術振興機構 ):特開2003-021629
 環境汚染物質に対し短期間でアナログ的な生物反応を評価できる、簡便で信頼性の高いバイオアッセイ法を提供する。光合成機能を有する、または有さない植物部位の試験物質存在下におけるクロロフィル量および/または伸長度を測定する。 詳細>>J-Storesサイト