バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

旋毛虫が分泌するマクロファージ遊走阻止因子(MIF)の遺伝子工学的合成

2006年02月15日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
旋毛虫(Trichinella pseudospiralis)が産生する新規なMIF遺伝子のクローニングおよび塩基配列の決定に成功した結果、MIF活性を有する蛋白を遺伝子工学的に合成し、医薬品としてのMIFの製造方法を提供することを可能とした。J-Storeテクニカルアイ
◇ポリヌクレオチド、ポリペプチド、組換えベクター、形質転換体、マクロファージ遊走阻止因子の製造方法及び抗体
   高橋 優三ほか(岐阜大学)特開2005-000071
   

HIV-1の感染を抑制するコレセプター関連ペプチド

2006年02月15日 | 医療 医薬 健康
 ケモカインレセプターとは考えられていないGPCRであるGPR1のN末端1-26番のベプチドが様々なコレセプターを利用するHIV-1の感染を顕著に抑制することを見出した。J-store

HIV-1の感染を抑制するポリペプチド
星野 洪郎ほか (科学技術振興事業団)特開2002-338600

極地微生物の産業利用の現状および極地微生物のインベントリーに関する調査事業

2006年02月15日 | 菌類 細菌
平成16年度成果報告書 作成者 株式会社テクノバ
プロジェクト名称 P04023 調査事業
要約 バイオプロセスを利用した物質生産システムでは様々な目的化合物を生産するために、多種多様な反応を触媒する酵素の確保が極めて重要である。これら多様な酵素群を確保するためには、大規模な生物遺伝資源を保持する必要があり、企業のみならず国家を挙げて生物資源の確保が行われている。我が国でも2002年に新生物多様性国家戦略が策定され、微生物インベントリーの整備が進められている。これら微生物遺伝子資源のうち、特に極限環境微生物と称される微生物の一群は、高度な適応機構の一部が既に産業利用されていることから注目度が高い。なかでも、好冷菌(培養温度20℃以上で増殖が不可能な微生物)の産業利用は、近年その研究が緒端についたばかりであり、他の遺伝資源にはないユニークな機能を有しており、産業上の可能性も高い。本調査事業においては、主として南極・北極において採取、研究された極地微生物に関して、その産業利用の現状について実態調査を行った。また極地微生物のうちでも産業利用の可能性があるものに対して、そのインベントリー化の現状を調査した。産業利用の現状に関する調査では、国内外において極地微生物を用いた産業利用、あるいは産業に利用可能な学術的研究の網羅的な調査を行い、全体像を把握に努めた。また産業利用可能な極地微生物のインベントリー調査としては、これまでに報告のある極地微生物のうち、産業利用可能な微生物種を選び出し、カタログ化すると共に、世界各国の代表的な保存機関の保有状況やその経緯など調査した。結論として、以下のことが指摘された。・極地はアクセスが容易でないだけでなく、微生物の調査・採集の機会も限られている。また南極圏では、いわゆる「南極条約システム」によって調査活動にも一定の制限がかかっており、北極圏でも、北極圏生物種の多様性および生息環境を保護するための規制がある。・極地は微生物資源の点で貴重な価値を有しているが、極地微生物の産業利用に向けた国際的なルールについては議論が始まった段階である。よって、わが国も早期に国際的なルールメイキングに参加・主導すれば、低温バイオインダストリー等の極地微生物利用において国際社会をリードすることができると期待される。・この国際的な趨勢に乗り遅れた場合には、バイオインダストリーの国際競争上、わが国のプレゼンスが低落し、バイオ特許等を通して国益が損なわれることも予想される。世界の趨勢に乗り遅れないためには、次の三点が重要と思われる。極地微生物の産業利用の推進極地微生物のカルチャーコレクションとその分離源のコレクションの公的整備極地微生物の産業利用に向けた国際条約等の解釈とルールの確立・極地微生物の産業利用にむけた国内体制を整えることで、極限環境微生物、さらに微生物一般の産業利用における現実的な利用ルールが確立されることを期待する。 NEDOダウンロード2006(登録が必要)