らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

もうかりまっか

2015-09-02 | 地元紹介

今日は大阪弁について調べました。
大阪弁というと、大阪人以外の商売人を始めとする皆さんは、必ずと言っていいほど「もうかりまっか」と言う言葉を思い浮かべるのではないでしょうか?

大阪の人が知り合いと偶然出会うと、これを挨拶がわりに使っていると思いこんでいる人も多いようです。
また、外国人が大阪で生活して覚えて帰る大阪弁は、「もうかりまっか、ぼちぼちでんな。大阪弁、ワカリマース」といった調子で、ジョークにされたりするようです。
このようなことから、一部の大阪弁は、今ではインターナショナルな日本語の仲間入りをしているようにも思われます。
この言葉には、商都大阪、町人文化のまち、銭金のことばかり考えている大阪人、といったイメージが集約されているとも言われています。

この言葉はビジネスの場では、ちょくちょく、潤滑油のように利用されています。
例えば、お得意さんに電話をかける時、相手が出てくると、「まいど!」と、元気に挨拶をし、続けて「どないでっか、もうかってまっか?」といった具合にコミュニケーションをとっていくのです。
別に深い意味はなく、大阪のひとたちはキャッチボールをするみたいに、こんな会話をぽんぽんと繰り返しています。

しかし、本当になんの意味のない、どうでも良い言葉かというと実はそうでもありません。
この言葉は商売相手の状況をそれとなく把握するソナー(船舶などの水中)探知機のような役目も持っています。
 
「もうかりまっか」と投げかけて、ちょっと返答にまごつく相手はよっぽどもうかっているか困窮しているか、何か隠し事や心配事がある証拠と想像します。
だから、「もうかりまっか?」と尋ねられてもおたおたしてはいけません。
もうかっていても「全然あきまへんわ」と煙に巻いたり、自転車操業でも、「へえ、きばってまっせー」と一発かましたり、腹のさぐり合いとばかし合いができないと大阪では生き残れません。

そういう意味で、「もうかりまっか」の対句となっている「ぼちぼちでんな」は実にぴったりの懐の深さを持った言葉のです。
いいのか悪いのか、どっちにもとれる曖昧模糊した返答の中に、一筋縄ではいかない浪速の商人のしたたかさが隠されている言葉なのです。