らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「大型」台風11号

2015-07-17 | 時事

大型で強い台風11号は、16日夜、高知県に上陸し、四国や近畿、中国地方を暴風域に巻き込みながら北上しています。
四国や紀伊半島では、降り始めからの雨量が多いところで500ミリを超えていて、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水、暴風や高波に厳重な警戒が必要と呼びかけています。

気象庁の発表では、17日午前4時現在、台風11号は香川県観音寺市付近を時速20km/hの早さで、北北西に進んでいます。
・中心気圧は975hPa、
・中心付近の最大風速は30m/s、
・15m/s以上の強風域は南東側600km、北西側500kmとなっています。

最大風速が30m/s、となったことで、「大型で強い台風」から「大型の台風」に発表が変わっていますが、広い範囲で激しい雨が降る恐れがあると予想されています。
18日朝までに降る雨の量はいずれも多いところで、▽東海で300ミリ、▽近畿で250ミリ、▽中国地方と四国、北陸で200ミリ、▽関東甲信で100ミリと予想されており、気象庁は、土砂災害や川の氾濫、低い土地の浸水、暴風や高波に厳重に警戒するとともに、高潮に警戒し、落雷や竜巻などの突風に十分注意するよう呼びかけています。

さて、気象庁が発表している「大型で強い台風」という表現ですが、「大型の台風」と「強い台風」はどのように区別されているのでしょうか?
今日はその違いを調べてみました。

「台風の大きさ」
台風の大きさは、風速15メートル以上の強い風が吹く恐れのある範囲(強風域)によって決まります。
平均半径が
・500キロ以上800キロ未満の台風を「大型(大きい)」と言い、
・800キロ以上の台風を「超大型(非常に大きい)」と言います。
なお、平均半径が500キロ未満の台風については、大きさを表現することはないそうです。

「台風の強さ」
これに対し、台風の強さと言うのは最大風速の大きさで分類されます。
最大風速が
・33m以上44メートル未満の台風を「強い」、
・44m以上54メートル未満の台風を「非常に強い」、
・54メートル以上の台風を「猛烈な」と表現するそうです。
台風の大きさと同じように、33メートル未満の台風については強さを表現することはありません。

ではなぜ、小型や中型台風がないのでしょうか?
実は1991年頃は、強さの階級で、
・「弱い台風」・・・・・・・・・最大風速25m/s未満、
・「並の強さの台風」・・・最大風速25-33m。

大きさの階級で、
・「ごく小さい台風」・・・・・・・平均半径200km未満、
・「小型の台風」・・・・・・・・・ 平均半径200-300km、
・「中型の台風」・・・・・・・・・ 平均半径300-500km、
があり、「超大型の弱い台風」とか「ごく小さい猛烈な台風」が上陸します、などの表現があったようです。

しかし、台風は風が弱くても大雨を伴うなど、大小に関わりなく被害をもたらす恐れがあることから、、「弱い」とか「ごく小さい」などといった警戒を油断するような表現をやめることとして、2000年6月以降、現在のような表現となったようです。

昔、九州では「雨訪(あまどい)」と言う言葉が使われていたそうです。
九州は台風の通り道となって被害が出ることが多いことから、強い雨風が去った後、地域の人や親せきが互いに様子を窺い、助け合う風習があってこの言葉が生れたようです。
今回の台風11号は「強い」が消えましたが、「大型」の台風です。
進路に当たる地域の方や、進路から離れている地域の方も警戒を緩めることなく、近隣同士「雨訪(あまどい)」で助け合っていただきたいと思います。