らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「草莽崛起(そうもうくっき)」

2015-07-11 | 雑学

「草莽崛起」、この4文字読めますか? これは「そうもうくっき」と読みます。
恥ずかしながら私は読めず、意味も知りませんでした。
そこで調べてみました。

先日、世界遺産登録が決まった「明治日本の産業革命遺産」の中に、九州・山口と関連地域の構成資産として松下村塾が入っていますが、草莽崛起は、その塾を主宰した吉田松陰が唱えた言葉です。

「草莽(そうもう)」とは、草木の間に潜む隠者、即ち一般大衆のことを指し、そして「崛起(くっき)」とは、立ち上がれと言う意味です。
吉田松陰は民衆主体の改革を望み、今の権力者では本当の改革など出来ない。身分を問わず、志高い者が立ち上がり、新しい時代を切り開くことが大切であると説いています。

松陰が書いた書状の中に、「今の幕府も諸侯も最早酔人なれば扶持の術なし。草莽崛起の人を望む外頼なし」があります。
この意味は、「今の幕府も諸侯も、もはや酔っぱらい同然だから救いようがない。 在野の人が立ち上がることを望む以外に頼みはない。」です。

上記は、松陰が安政の大獄により収監される直前の安政6年(1859年)4月7日に、友人北山安世に宛てて書いた書状の中の一節です。
この松陰の遺志を受け継いだ一人が久坂玄瑞であり、騎兵隊を創設した高杉晋作です。

大河ドラマ「花燃ゆ」では、「草莽崛起(そうもうくっき)」を唱えた吉田松陰は既に処刑されており、彼の遺志を継いで立ち上がった久坂玄瑞は、先週放送された「禁門の変(蛤御門の変)」で自害しています。

史実では、この2年後に薩長同盟が結ばれ、更にその翌年には大政奉還がなされ、鳥羽伏見の戦いから戊辰戦争、明治維新へと移ります。
後半に入った大河ドラマでも、草莽崛起した高杉晋作の騎兵隊の活躍と共に、薩長同盟の締結からから明治維新へと展開するものと思われます。