らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

うるう秒

2015-07-01 | 時事

今日、「うるう秒」の調整が行われます。
うるう秒の調整は平成24年(2012年)7月1日以来3年ぶりで、平日に実施されるのは平成9年7月21日以来18年ぶりとなります。

「うるう秒の調整」
「うるう秒の調整」とは、 時刻は、かつて地球の公転・自転に基づく天文時(世界時)から決められていましたが、1958年(昭和33年)より原子の振動を利用した原子時計に基づく国際原子時が開始され、1秒の長さが非常に高精度なものとなった結果、原子時計に基づく時刻と天文時に基づく時刻との間でずれが生じるようになりました。
そこで、原子時計に基づく時刻を天文時とのずれが0.9秒以内におさまるように調整を行った時刻を世界の標準時(協定世界時)として使うことにしており、今回その調整を行うために「うるう秒」の挿入が行われるものです。
「うるう秒」の調整は1972年(昭和47年)から数年に1回程度行われており、今回が25回目になります。

「うるう秒の挿入」
具体的には、日本時間の今日(7月1日)の「午前8時59分60秒」がうるう秒となります。
通常は8時59分59秒の次は9時00分00秒ですが、その間に1秒挿入されて8時59分60秒となるものです。

・独立行政法人情報通信研究機構(NICT)本館のデジタル時計表示です。(前回のうるう秒です)


・今日の独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の時刻情報取得状況からの「うるう秒」です。


「うるう秒の処理・表示方法」
一方、うるう秒をどのように処理・表示するかは、受信側のシステムにより異なります。
企業や組織の大規模なコンピューターシステムの場合、事前の対応が必要なケースがあるようです。
例えば、8時59分60秒の1秒をそのままポンと挿入する場合もあれば、直前の100秒をそれぞれ0.01秒ずつ長くして調整するシステムもあります。
独立行政法人情報通信研究機構(NICT)本館のJSTを表示するデジタル時計では、この象徴的な8時59分60秒を表示するようですが、NTTの117電話時報サービスでは100秒かけて調整する方式だそうです。
また、ひかり電話では9時ちょうどの「ポーン」音が2回鳴る形だそうです。

「個人のPC・スマートフォンの調整」
私たちがふだん使っているパソコンやスマートフォンには、「うるう秒」の調整を自動で行う機能が備わっているそうです。
パソコンは、インターネット上にある時刻を管理しているコンピューターからの情報で、数日以内に自動的に修正されるほか、スマートフォンも、通信会社の基地局からの情報で、数時間以内に自動的に修正される仕組みになっているようです。

「うるう秒の存廃について」
世界の標準時を調整する「うるう秒」を巡っては、国際的には「社会的な混乱を避けるため廃止すべきだ」という議論が起きています。
「廃止すべきだ」と主張しているのは、日本やアメリカ、フランスなどで、「たとえ数年に1秒程度ずれたとしても、コンピューターが社会の隅々にまで浸透した今の社会では、社会生活の混乱を少なくするほうが大事ではないか」という考え方です。

これに対し、グリニッジ天文台があるイギリスが、「うるう秒」の廃止に反対しているほか、日本やアメリカとはシステムが異なるロシアは、「うるう秒」を廃止すると人工衛星が関係するシステムでトラブルが起きる可能性があると主張しています。

「うるう秒」を廃止するか、続けるのか、各国の代表者が集まって、ことし11月にスイスで開かれる国際電気通信連合の会合で議論が行われることになっています。