先日畑に行くと大きなイチジクが1個熟れていました。今年2個目の収穫です。
イチジクはまだスーパーや果物店の店頭には並んでいなく、何故、家庭菜園でこんなに早く収穫できるのか、疑問に思って調べてみました。
イチジクの品種には、夏果専用種、秋果専用種、夏秋兼用種の三種類があるようです。
収穫時期も種類によって違っており、夏果専用種は6月下旬~7下旬、秋果専用種は8月下旬~10月下旬に、夏秋兼用種はその両方の時期に成熟すると言うことが分かりました。
私が栽培しているイチジクは、数年前に菜園仲間のK氏からいただいた苗木ですが、どうやら夏秋兼用種のようです。
今回収穫したイチジクは、昨年に伸びた枝についた果実が越冬して成熟したものです。
今年春の新梢についた果実は8月下旬ごろに成熟するということなので、2度収穫の喜びが味わえそうです。
・色づいているのが越冬した昨年の果実で、未だ青くて小さいのが今年の新梢についた果実です。
イチジク(無花果:いちじく)は、亜熱帯果樹の仲間で歴史は古く、紀元前2700年にはすでにエジプトで栽培されていました。
日本には江戸時代に渡来し、当初は薬用に使われていましたが、その後、甘味を追及し改良され果物として各地で普及していきました。
因みに「いちじく」という名前の由来は、毎日1つずつ熟すことから「一熟」→「いちじく」になったという説や、ひと月で実が熟すため「一熟」→「いちじく」という説もあります。
また呼び名としては南蛮柿(なんばんがき)、唐柿(とうがき)ということもあるようです。
「伝説」
イチジクと言えば、エジプトの女王クレオパトラに次のような伝説があります。
紀元前31年8月、戦に敗れ宮廷内に軟禁されたクレオパトラには、ローマに連れて行かれる哀しい運命が待っていました。
そしてローマへ出発する3日前、自殺を決意したクレオパトラが最後の食事をした際、甘そうなイチジクの籠をたずさえた一人の百姓が彼女の部屋に通されました。
そして、そのイチジクを贈り物として届けたのですが、イチジクの下にはアスピスという小さな毒蛇がひそんでいました。
蛇はエジプト人にとっては、聖なる生き物です。
クレオパトラはこの小さな聖蛇の毒で、夢と波乱に満ちた39年の生涯に終止符を打とうとしていたのです。
そして、黄金のベッドで毒蛇に胸を噛ませ、女王の衣装と宝石を身につけて亡くなりました。